インプラント手術の方法

インプラント手術の方法は一般的に次の「1回法」と「2回法」になります。2回法のほうが多く採用されている方法です。
患者の状況に合わせて1回法と2回法を使い分ける歯科医もいます。
2回法は少し手間が増えますが、1回目の手術時に歯肉を閉じるため、感染リスクが1回法よりも低いメリットがあります。

インプラント手術方法 1回法

インプラントの手術方法1回法では、歯肉を切開し、インプラント体を埋め込み、インプラント体の頭を露出させたまま3ヶ月~6ヶ月の治癒期間で安定させます。最後にアバットメントと人工歯を固定して完成です。

インプラント手術方法 2回法

インプラントの手術方法2回法では、歯肉を切開し、インプラント体を埋め込み、切開した歯肉を閉じて縫合し3ヶ月~6ヶ月の治癒期間で安定させます。2回目の手術で再度歯肉を切開し、アバットメントを装着、仮歯やカバーをかぶせるなどして1ヶ月安定させる。歯を被せて完成です。

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抜歯後にインプラント手術をする2種類の方法

何らかの原因で抜歯後にインプラント手術をすることになった場合、手術方法は2種類あります。
通常の手術方法・・・抜歯した時に出来た穴が埋まるのを数ヶ月待ち、それからインプラント体を埋め込む手術をします。
最新の手術方法・・・歯槽骨にダメージを与えないように丁寧に抜歯し、抜歯後の穴が治るのを待たずに、インプラント体を埋め込む。抜歯による穴が治癒するのと同時にインプラントと骨の結合します。ただ、この種類の手術方法は結合の定着率に課題があるため、リスクが高い方法です。


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インプラント手術の費用

インプラント手術の費用は歯1本30万円~40万円くらいが全国的に見ても一般的な相場です。治療終了までに多くの人の手が加わるので治療の質を徹底すれば50万円超えてもおかしくありません。
 歯のインプラント治療は、最先端医療であり、国民の最低限の健康を保証する健康保険制度の対象外の診療です。国による7割負担もなく治療費が高額になります。
 インプラントから得られる多くのメリットを長期間得られると考えれば、必ずしも高額とは言い切れない分もありますが、短期間で大金が出ていくのは重荷です。医療費控除による減税分を含めて、治療を受けようかどうか判断をしましょう。

インプラント手術の費用は歯科医によって大きく違う

インプラント手術の費用は歯科医によって大きく違います。
 インプラントは保険外診療なので治療費は歯科医が自由に決めることができるからです。
 自由だから「うちはしっかり利益を頂きたいから60万円」「うちは薄利でもいいから患者を多く獲得したい」というように経営方針的な要素も価格設定には大きいですが、それ以外にも費用に関わる細かな要因があります。

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インプラント手術の費用を決める要素

 インプラント手術の費用を決める要因には、歯科医院側の事情だけでなく、患者の状況も関係してきます
  • 歯科医院がどのメーカーのどのインプラント素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院のスタッフ・設備のコスト
  • 歯科医院の滅菌・消毒の対応の度合い
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の骨再生や骨移植治療・歯肉整形が必要になることも
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
 健康保険適用外の医療行為は、価格をいくらにするかは歯科医の自由です。それでも歯科医はボランティアでは無いので利益を出さなければなりません。
 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を5万円として計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり安い部類に入るということです。

手術費用の安いインプラント

 手術費用の安いことを売りにしたインプラント治療の宣伝をよく見かけます。時々10万円台で治療している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカー・製造発注元を教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。

インプラント手術費用が安い歯科医の安全性をチェック

  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • インプラント素材はどこのメーカーのものか
  • 歯科助手に手術をさせていないか
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
 また、インプラントの見える部分(歯の部分)の見かけを、自然なエナメル質の白い歯にするか、金属製の銀歯で我慢するかでも5万円程度の差があります。白い人工歯が当然入ると思ったら、安いなと思って治療を受けたら、直前の段階で銀歯だったなんてトラブルもありますで注意しましょう。


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インプラント手術後

インプラントの手術後の大まかな流れや・代表的な注意事項を挙げておきます。


インプラント手術後の流れ

歯のインプラントの手術後の流れは、だいたい次のようになります。
腫れや痛み(1週間)

安定期間(3~6ヶ月)

アバットメント・人工歯装着(2ヶ月)

診断・メンテナンス(1週間後・一ヶ月後・三ヶ月後・1年に2回)

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インプラント手術直後から抜糸までの期間で注意すること

 出血や細菌感染に気をつける必要があります。お風呂に長く入るのは手術の1~2日後までは避けたほうがいいでしょう。激しいスポーツも控えます。プールは潜ったりすると、細菌感染する危険もあるのでやめておきましょう。できれば外出も控えます。
 また、入れ歯を利用してる人は、1週間使用を控えます。入れ歯を利用は歯科医師と相談して許しが出てからになります。
 インプラントを埋め込んだ場所に入れ歯をのせて刺激を与えることが問題になります。1週間後に入れ歯を利用し始める場合でも、人工歯根の箇所に刺激が伝わらにようにクッションになるゴム状の安定剤を入れ歯と歯茎の間に入れます。


インプラント手術直後の口の中の様子

 インプラント手術後の口の中は熱っぽく腫れた感覚です。出血は傷口を縫って止血するのでいつまでも続くことはありません。出血が止まらないようなら、担当医師に診てもらいます。
 血液をサラサラにするような効果がある高血圧や脳梗塞向けの薬を飲んでいる場合は、事前に医師と相談しておきます。

インプラント手術後の食生活で注意すること

 刺激のある物やお酒を避ければ、食事は普段どおりの食事で大丈夫です。あえて選ぶなら柔らかいものがいいかもしれません。パンやおかゆ、野菜ジュースに牛乳などがお勧めです。噛むときは手術した部位に食べ物がいかないように意識します。食事が終わったらすぐに口をゆすいで清潔を保ちます。また、タバコは手術後だけでなくインプラント治療が完了した後も厳禁です。タバコは治療後の治癒を遅らせるほか、衛生面で悪影響大です。喫煙者の口内細菌は、非喫煙者の何倍にもなります。

インプラント手術後の腫れや痛み

 手術後の一週間は、腫れや、鈍い痛みを感じることがあります。歯肉を切開した後の痛みは痛み止め(鎮静剤)を飲んで対処しますが、人によっては全く痛み止めを飲むことないまま痛みが消えるまで数日待つ方も多いです。
 また、腫れの痛みを和らげるには、濡れたタオルなどで冷やすことも有効です。

インプラント治療終了後

 歯のインプラント治療は歯が入ればそれで終わりというわけではありません。
 担当医とは、その後の定期検査はもちろん、なにか問題が起きた時の相談相手として長く付き合っていくことなります。咬み合わせがスムーズにできているか、インプラント体が顎になじんでいるか、メンテナンスは適切に行われているかの検査や補修が年1~2回が行われます。
 また、天然歯よりもデリケートなインプラントは、自分の歯以上に丁寧な歯磨きが必要です。毎日1回は歯科医院で教えてもらった歯磨き方法で10分かけて磨く努力を続けていかなければなりません。
 歯のインプラントをより良い状態で長持ちさせるには、インプラント以外の自分自身の歯も歯周病が悪化を防ぐためにしっかり磨かなくてはなりません。
 インプラントの寿命は、治療を行った歯科医の技術や患者のメンテナンスに依存します。インプラントが10年~15年後に使える状態を維持できている確率は90%~95%と言われています。ただし、これはタバコを吸わずに、衛生状態が良好で、定期検査やメンテナンスをきちんと行っている場合でのデータです。  
 結局、20年、30年と維持させるには患者のメンテナンス次第だということになっています。

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インプラントの手術時間

 歯のインプラントの手術時間はどのくらいの長さになるのかまとめてみました。

インプラント植え込み手術の時間

 インプラントをあご骨に埋め込む手術は、なんだか大変そうな手術なので、いったいどのくらいの時間我慢する必要があるのか気になるところです。
 インプラントの数が2本の場合を例にとると、【ドリル穴あけ】と【インプラント植え込み】の作業時間は20分くらいで終わるはずです。
 インプラント体を埋め込む手術の当日はは、準備、局所麻酔、麻酔が効いたら歯肉の切開、ドリルで骨の穴あけ、インプラント素材の埋め込み、歯肉を閉じる、という流れになります。歯医者に行ってから1時間半後には家に帰れると思います。 

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インプラント2回法の二次手術の時間

 2回法の術式の場合は、二次手術(2回目の手術)で切開手術があります。これは大体1時間程度で終わります。局所麻酔→歯肉切開→アバットメント装着→歯肉の縫合、という流れです。

インプラント治療全体の治療期間

 人工歯が入るまでのインプラント治療全体の治療期間は4ヶ月から7ヶ月くらいが平均的な目安になります。上の歯の場合は下の歯よりも3ヶ月安定期間が伸びます。

医者と患者のコミュニケーション・コンサルティング期間
 ↓
診査・骨の精密検査
 ↓
治療方針の決定
 ↓
1回目の手術(2時間:切開してインプラント体を埋め込む作業は20分間~1時間程度)
↓(3ヶ月~6ヶ月:安定期間)
2回目の手術(インプラント体にアバットメントをつける:1時間程度)
↓(1ヶ月)
上部構造(人工歯)をつくる
↓(1ヶ月)
完成

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インプラント骨増生手術

骨増生手術をインプラント手術の前に行うケースもあります。
歯のインプラント治療はもともと歯を失っている患者の顎に人工歯を植え込む治療法ですが、人の顎骨は歯を失うと痩せていく性質があるため、インプラント治療を行うのに十分な顎骨(歯槽骨)が無いケースも出てくるのです。

歯が抜けると、空いた隙間を埋めようと、周囲の歯槽骨が使われてしまし痩せていくようにへこんでいきます。それに合わせて歯肉も痩せていきます。
歯周病は顎の骨が溶ける病気ですが、これも顎骨を薄くする原因となります。
 歯槽骨の不足は骨増生手術で対処できます。
骨増生技術は1990年代に研究が進み、以前は骨量不足でインプラントが無理だったタイプの患者も、場合によってはインプラント治療を受けられるようになりました。現在広く利用されている方法として、骨再生誘導法やサイナスリフトなどがあります。

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インプラント骨増生手術 骨再生誘導法

インプラントの骨増生手術ので多く利用されているのが骨再生誘導法です。骨再生誘導法は質のよい骨を得ることができるため、インプラント治療に多く利用されている方法です。骨を増やしたい部分にカバーで空間を作り、その空間に骨が自然に再生されるのを待つ方法や、空間に直接骨の成分を入れて早く骨を作る方法もあります。骨を移植する時に使う骨の成分は、自分の口の中の骨を細かくしたものや、人工骨を使います。

インプラント骨増生手術 サイナスリフト

 インプラントの骨増生手術を上顎にする場合、サイナスリフトという手法をとることがあります。上顎の奥歯の骨が不足している場合は下顎に比べてインプラント治療が不可能な場合が多いです。原因は上顎の上に上顎洞という空洞があるからです。この空洞の下の部分に骨移植をして上顎の量を増やすのがサイナリフトという技術です。
  • ラテラルウィンドウ法・・・歯槽骨から上顎洞までの厚さがほとんどないような場合、上顎洞の側面に窓をあけ、移植用の骨を入れる方法。
  • オステオトーム法・・・歯槽骨から上顎洞までの高さが5ミリ以上、幅が6ミリ以上ある場合、注入ハリのようなものを使って上顎洞に骨を移植する方法。

必要な骨再生手術をせずインプラントを入れるとどうなるか

インプラントに骨再生手術や歯肉の整形手術が必要と判断されるような状態で、あえて整形を行わないでインプラントを埋め込むとどうなるのか、例を挙げて見てみます。
インプラント前に骨増生手術無し
下顎の骨の右側の骨の量が少ないため、これに合わせて細めのインプラントを埋めます。人工歯冠を装着して出来上がった歯は、上の歯との咬み合わせがよくありません。噛むたびにインプラントに斜め方向の偏った力が加わり続けます。これは咬み合わせの悪さから歯周病になりやすい状態の代表的な例で、インプラントの寿命も短命になる可能性が高いです。
インプラント前に骨再生手術

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インプラントの手術室

 
 インプラント手術を手術室で行っている歯科医院もあれば、手術室のような独立した場所はなく普段の虫歯治療と同じ治療ルームで行っている歯科医院もあります。

 歯科医の本気度を見分ける方法として、滅菌対策が徹底した手術室の有無も一つの判断材料になります。
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 その他、歯科医を見分ける方法
  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • インプラント素材はどこのメーカー名、長さ、太さなど詳しく説明してるか
  • 患者の顎の骨の状態(神経・血管・上顎洞までの長さやリスク)を詳しく説明してるか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか。術前・術後の画像の説明を行っているか。
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • 別の患者を診るたびに、手袋を替えたり、頻繁に洗ったりしているか
  • 滅菌について説明する歯医者は、消毒滅菌を徹底してる
  • 歯周病の対応、予防治療の充実、歯科矯正技術をもっていると得点は高い
  • 歯科衛生士はいるか(歯科医1に対して2が理想)。スタッフは医院の指示に素直にテキパキと応じているか。
  • 歯科助手に手術をさせていないか(これはアウト)
  • 歯科医師は40過ぎから知識と技術が成熟する
  • ホームページで経歴・研修や留学経験、学会の活動や認定など

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インプラント手術の痛み

 インプラント手術の痛みは、手術中はありませんが、手術後にジワジワ感じてくると思います。

切開してドリルを入れる手術時には局所麻酔を行うため、手術中は痛みを感じません。
手術後は麻酔が切れてくるため、じわじわ痛みを感じるようになります。

埋め込んだインプラントの数や個人の感じ方は人それぞれですが、痛くて眠れないほどになることは無いと思います。
親知らずを抜く手術を経験された方は多いと思いますが、ちょうど同じような痛みや経過をたどることになると考えておけばOKです。

麻酔の注射でチクリ→手術後に麻酔が切れてきて歯肉を切開した部分がジンジンと腫れるような痛み→抜歯時に場合によってはチクリと痛みます。抜歯の痛みが怖いのなら局所麻酔をお願いすればいいでしょう。
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インプラント手術後の痛みの対処法

 手術後の一週間は、腫れや、鈍い痛みを感じることがあります。歯肉を切開した後の痛みは痛み止め(鎮静剤)を飲んで対処しますが、人によっては全く痛み止めを飲むことないまま痛みが消えるまで数日待つ方も多いです。
 また、腫れの痛みを和らげるには、濡れたタオルなどで冷やすことも有効です。

インプラント手術の痛みも恐怖も取り除く

 インプラント手術の痛みは局所麻酔で取り除くことができますが、それに鎮静法という方法を併用して治療中の不安や恐怖も取り除くことができます。
 鎮静法は人工的に浅い睡眠状態を作り出す方法です。鎮静法自体に鎮痛効果はないので、局所麻酔との併用で使用します。
 笑気ガス吸入鎮静法は低濃度の亜酸化窒素のガスを鼻から吸入する方法で、重い呼吸系疾患がある人以外は使用できます。甘い香りがし、副作用も殆ど無く、吸入が終わればすぐに回復できて安全です。
 静脈鎮静法は、モニターで血圧・脈拍・酸素量などを管理しながら静脈に点滴を打って鎮静剤を入れていく方法です。笑気ガスよりも鎮静作用が強く、治療中の記憶は忘れてしまいます。

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インプラントの二次手術

インプラントの二次手術は、一次手術で埋め込んだインプラント体と顎の骨の結合を確認後に行われます。
 二次手術では再び歯肉を切開し、埋め込んだインプラント体の頭に上部構造(人工歯)の土台となるアバットメントという部品と取り付けます。手術時間は約1時間になります。

インプラントの二次手術の流れ

局所麻酔をします

インプラント体を埋め込んだ場所の歯肉を切開します

アバットメントを装着します

アバットメントの周囲を縫合します

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インプラントの二次手術後

インプラントの二次手術が終わったら、処方された細菌感染をふせぐための抗生物資や、消毒のためのうがい薬で自宅のケアを行います。抜糸は1~2週間後に抜糸を行います。抜糸のあとは、仮歯
を入れて歯肉が落ち着くのを待ちます。

インプラントの二次手術1ヶ月後

インプラントの二次手術1ヶ月後あたりになったら口の中の型をとり、正確な仮歯の製作を始めます。咬み合わせの調整を慎重に行い、精密な仮歯が完成したら、それをコーピーして、上部構造(人工歯)が完成します。上部構造を取り付けて、治療は終了です。

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インプラント手術の手順

 インプラント手術の手順を一般的に多く行われている2回法の術式の場合で見てみましょう。

インプラント手術 2回法の一次手術の手順

インプラント体を顎の骨に埋め込む約1時間の手術の手順を解説します。

局所麻酔をします

インプラント体(人工歯根)を埋める箇所の歯肉を横方向に切開し
ます。

歯肉を開いて反転させ、歯槽骨を露出させます

ドリルで歯槽骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込むための穴をあけます

インプラント体を埋め込みます

インプラント体の頭の部分にカバーを装着します

切開した歯肉を閉じて縫合し、インプラント体を完全に覆います

抜糸は1~2週間後に抜糸を行います。抜糸のあとは、埋め込んだインプラント体と顎の骨の隙間が埋まり、完全に結合するのを待ちます。上顎は3ヶ月間・下顎は6ヶ月間かかります。

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インプラント手術 2回法の二次手術の手順

再び歯肉を切開し、埋め込んだインプラント体の頭に、上部構造(人工歯冠)の土台となるアバットメントという部品を取り付ける約1時間の手術の手順です。

局所麻酔をします

インプラント体を埋め込んだ場所の歯肉を切開します

アバットメントを装着します

アバットメントの周囲を縫合します

1~2週間後に抜糸をし、仮歯をつけて時間をかけます。
歯肉が落ち着いてきたら、口の型などをとって正確な仮歯を作り、それをもとに上部構造(人工歯冠)を作製します。出来上がった人工歯冠をかぶせたら、噛む相手の歯との咬み合わせを調整して完成になります。

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インプラントの手術の金額

 インプラントの手術の金額は歯1本30万円~40万円くらいが全国的に見ても一般的な相場です。
治療終了までに多くの人の手が加わるので治療の質を徹底すれば50万円超えてもおかしくありません。

歯のインプラント治療は、最先端医療であり、国民の最低限の健康を保証する健康保険制度の対象外の診療です。
国による7割負担もなく治療費が高額になります。

 インプラントから得られる多くのメリットを長期間得られると考えれば、必ずしも高額とは言い切れない分もありますが、短期間で大金が出ていくのは重荷です。
医療費控除による減税分を含めて、治療を受けようかどうか判断をしましょう。
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インプラントの手術の金額は歯科医によって大きく違う

 インプラントの手術の金額は歯科医によって大きく違います。
 インプラントは保険外診療なので治療費は歯科医が自由に決めることができるからです。
 自由だから「うちはしっかり利益を頂きたいから60万円」「うちは薄利でもいいから患者を多く獲得したい」というように経営方針的な要素も価格設定には大きいですが、それ以外にも費用に関わる細かな要因を考えてみます。

インプラントの手術の金額を決める要素

 インプラントの手術の金額を決める要因には、歯科医院側の事情だけでなく、患者の状況も関係してきます
  • 歯科医院がどのメーカーのどのインプラント素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院のスタッフ・設備のコスト
  • 歯科医院の滅菌・消毒の対応の度合い
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の骨再生や骨移植治療・歯肉整形が必要になることも
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
 健康保険適用外の医療行為は、価格をいくらにするかは歯科医の自由です。それでも歯科医はボランティアでは無いので利益を出さなければなりません。
 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を5万円として計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり安い部類に入るということです。

手術の金額の安いインプラント

 手術の金額の安いことを売りにしたインプラント治療の宣伝をよく見かけます。時々10万円台で治療している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカー・製造発注元を教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。

インプラントの手術の金額が安い歯科医の安全性をチェック

  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • インプラント素材はどこのメーカーのものか
  • 歯科助手に手術をさせていないか
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
 また、インプラントの見える部分(歯の部分)の見かけを、自然なエナメル質の白い歯にするか、金属製の銀歯で我慢するかでも5万円程度の差があります。白い人工歯が当然入ると思ったら、安いなと思って治療を受けたら、直前の段階で銀歯だったなんてトラブルもありますで注意しましょう。

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インプラント手術後の注意点

インプラント手術後の注意点をまとめました。
 インプラント体埋め込み手術後の2週間が無事に過ごせれば、歯のインプラント治療もほとんど成功したといって良いでしょう。

インプラント手術から抜糸までの期間で注意すること

インプラント手術から抜糸までの期間は出血や細菌感染に注意する必要があります。お風呂に長く入るのは手術の1~2日後までは避けたほうがいいでしょう。激しいスポーツも控えます。プールは潜ったりすると、細菌感染する危険もあるのでやめておきましょう。できれば外出も控えます。
 また、入れ歯を利用してる人は、1週間使用を控えます。入れ歯を利用は歯科医師と相談して許しが出てからになります。
 インプラントを埋め込んだ場所に入れ歯をのせて刺激を与えることが問題になります。1週間後に入れ歯を利用し始める場合でも、人工歯根の箇所に刺激が伝わらにようにクッションになるゴム状の安定剤を入れ歯と歯茎の間に入れます。

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インプラント手術後の食事の注意点

 インプラント手術後の食事で注意したいのは刺激のある物やお酒を避けるということです。あとは普段どおりの食事でも大丈夫です。あえて選ぶなら柔らかいものがいいかもしれません。パンやおかゆ、野菜ジュースに牛乳などがお勧めです。噛むときは手術した部位に食べ物がいかないように意識します。食事が終わったらすぐに口をゆすいで清潔を保ちます。また、タバコは手術後だけでなくインプラント治療が完了した後も厳禁です。タバコは治療後の治癒を遅らせるほか、衛生面で悪影響大です。喫煙者の口内細菌は、非喫煙者の何倍にもなります。

インプラント手術後の腫れや痛みの注意点

 インプラント手術後の一週間は、腫れや、鈍い痛みを感じることがあります。もし、腫れや痛みが酷いときはすぐ担当医に診てもらいましょう。
歯肉を切開した後の痛みは痛み止め(鎮静剤)を飲んで対処しますが、人によっては全く痛み止めを飲むことないまま痛みが消えるまで数日待つ方も多いです。 また、熱を持ったような腫れの痛みを和らげるには、濡れたタオルなどで冷やすことも有効です。

インプラント手術後の出血の注意点

 インプラント手術後の出血は傷口を縫って止血するのでいつまでも続くことはありません。もし、出血がなかなか止まらないようなら、担当医師に診てもらいます。
 血液をサラサラにするような効果がある高血圧や脳梗塞向けの薬を飲んでいる場合は、事前に医師と相談しておきます。

インプラント手術の先駆者

日本におけるインプラント手術の先駆者である東京医科歯科大学の小宮山氏が、現代の歯科インプラント技術をスウェーデンから持ち帰ったのが1983年です。

その優れた技術が認められると、東京医科歯科大学の次には日本歯科大学が技術の導入にはいり、現在ではほとんどの歯科大学がオッセオインテグレーテッド・インプラントを導入しています。

日本は欧米に比べて、インプラント治療に関しては教育が遅れたために、症例はまだ少ないです。
インプラント治療を行っている歯科医もかなり少数派です。
21世紀になり日本でも各大学でインプラント学科が設置され始め、いよいよ日本でもインプラント治療が普及していく段階になりました。

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世界のインプラント手術の先駆者

 インプラント手術の先駆者スウェーデンの整形外科医プローネマルク教授は1952年、うさぎのひざの骨にチタンを植え込んだ実験でチタンと骨の完全結合関係を発見しました。

 教授はこの発見から、人の骨にチタンを埋め込むと、何カ月後には埋め込んだ時のわずかな骨とチタンの隙間がふさがってチタンが骨に半永久にくっつくという大発見を導き出したのです。
この結合をオッセオインテグレーション(骨の融合)と呼ぶようになりまいた。

歯のインプラント治療もこの「オッセオインテグレーション」の研究から実験を重ね、「上の顎骨は6ヶ月」「下の顎骨は3ヶ月」というチタンとの結合時間を導き出した結果生まれた医療技術になります。

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インプラント手術の医療費控除

インプラント手術の治療費は医療費控除の対象になります。
 医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超えると、税金を払う額が小さくなる制度です。美容整形などでは適用されない歯科インプラントの治療費にもこの制度に適応されます。 

インプラント手術 医療費控除の計算

医療費控除の金額=(全ての医療費ー10万円)×所得税率
 計算式の「全ての医療費」の部分は200万円が上限とされています。所得税率が高い高額所得者ほど減税額が大きくなるのが特徴です。
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 サラリーマンは税金を源泉徴収で支払っていますが、源泉徴収時の計算には医療費控除分が含まれていません。支払う税金で減額されなかった分は、1月すぎに税務署で申告するとその分を還付金として返してもらえます。
 また、自分の医療費が200万円以下でも、扶養している配偶者や親族のために支払った医療費も自分の家計で支払った医療費として含めて計算できます。
 妻が共働きで家計が独立しており、扶養家族となっていない場合も合算できますが、そこでは注意が必要です。
 もし妻のほうの所得が多い場合は、妻のほうの家計で医療費を合算して医療費控除を利用します。そうすることで、より所得が大きな妻の所得税率を計算に利用できるため、医療費控除の金額が大きくなるのです。

 

インプラント手術 医療費控除の申告で手続きで用意するもの


    インプラント医療費控除
  1. 医療機関からもらった領収書やレシート。通院にかかった交通費の証明になる物(自家用車で通院した場合の駐車料金・ガソリン代は対象外)。
  2. 源泉徴収票(サラリーマンの場合)
  3. 印鑑
  4. 金融機関の口座番号(還付金入金の先)
 申告していなかった医療費控除は5年前までさかのぼって金額に合算し、申告するとができます。今回申告し忘れた医療費控除分も、次の年度以降に利用できるので、領収書などはきちんと保管しておきましょう。
 また、医療費控除は所得税(国税)に適応される制度ですが、地方税は確定申告で申告した所得をもとに課税されるため、医療費控除で課税対象となる所得を減らせた分だけ地方税も小さくなります。
 つまり、医療費控除を申告することで減額される税金額は、所得税と地方税の減額分を合わせたものとなります。

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インプラント手術の価格

 インプラント手術の価格は歯1本30万円~40万円くらいが全国的に見ても一般的な相場です。
治療終了までに多くの人の手が加わるので治療の質を徹底すれば50万円超えてもおかしくありません。

 歯のインプラント治療は、最先端医療であり、国民の最低限の健康を保証する健康保険制度の対象外の診療です。
国による7割負担もなく治療費が高額になります。

 インプラントから得られる多くのメリットを長期間得られると考えれば、必ずしも高額とは言い切れない分もありますが、短期間で大金が出ていくのは重荷です。
医療費控除による減税分を含めて、治療を受けようかどうか判断をしましょう。
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インプラント手術の価格は歯科医によって大きく違う

 インプラント手術の価格は歯科医によって大きく違います。
 インプラントは保険外診療なので治療費は歯科医が自由に決めることができるからです。
 自由だから「うちはしっかり利益を頂きたいから60万円」「うちは薄利でもいいから患者を多く獲得したい」というように経営方針的な要素も価格設定には大きいですが、それ以外にも費用に関わる細かな要因を考えてみます。

インプラント手術の価格を決める要素

 インプラント手術の価格を決める要因には、歯科医院側の事情だけでなく、患者の状況も関係してきます
  • 歯科医院がどのメーカーのどのインプラント素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院のスタッフ・設備のコスト
  • 歯科医院の滅菌・消毒の対応の度合い
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の骨再生や骨移植治療・歯肉整形が必要になることも
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
 健康保険適用外の医療行為は、価格をいくらにするかは歯科医の自由です。それでも歯科医はボランティアでは無いので利益を出さなければなりません。
 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を5万円として計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり安い部類に入るということです。

手術の価格が安いインプラント

 手術の価格が安いことを売りにしたインプラント治療の宣伝をよく見かけます。時々10万円台で治療している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカー・製造発注元を教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。

インプラントの手術の価格が安い歯科医の安全性をチェック

  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • インプラント素材はどこのメーカーのものか
  • 歯科助手に手術をさせていないか
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
 また、インプラントの見える部分(歯の部分)の見かけを、自然なエナメル質の白い歯にするか、金属製の銀歯で我慢するかでも5万円程度の差があります。白い人工歯が当然入ると思ったら、安いなと思って治療を受けたら、直前の段階で銀歯だったなんてトラブルもありますで注意しましょう。


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インプラント手術の種類

インプラント手術の種類は一般的に次の「1回法」と「2回法」になります。2回法のほうが多く採用されている方法です。患者の状況に合わせて1回法と2回法を使い分ける歯科医もいます。
 2回法は少し手間が増えますが、1回目の手術時に歯肉を閉じるため、感染リスクが1回法よりも低いメリットがあります。


インプラント手術の種類 1回法

歯肉を切開し、インプラント体を埋め込み、インプラント体の頭を露出させたまま3ヶ月~6ヶ月の治癒期間で安定させる。最後にアバットメントと人工歯を固定して完成。

インプラント手術の種類 2回法

歯肉を切開し、インプラント体を埋め込み、切開した歯肉を閉じて縫合し3ヶ月~6ヶ月の治癒期間で安定させる。2回目の手術で再度歯肉を切開し、アバットメントを装着、仮歯やカバーをかぶせるなどして1ヶ月安定させる。歯を被せて完成。

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抜歯後にインプラント手術をする2種類の方法

通常の方法・・・抜歯した時に出来た穴が埋まるのを数ヶ月待ち、それからインプラント体を埋め込む手術をします。
最新の方法・・・歯槽骨にダメージを与えないように丁寧に抜歯し、抜歯後の穴が治るのを待たずに、インプラント体を埋め込む。抜歯による穴が治癒するのと同時にインプラントと骨の結合します。ただ、この種類の手術方法は結合の定着率に課題があるため、リスクが高い方法です。

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インプラントの手術代金

インプラントの手術代金は歯1本30万円~40万円くらいが全国的に見ても一般的な相場です。治療終了までに多くの人の手が加わるので治療の質を徹底すれば50万円超えてもおかしくありません。
 歯のインプラント治療は、最先端医療であり、国民の最低限の健康を保証する健康保険制度の対象外の診療です。国による7割負担もなく治療費が高額になります。
 インプラントから得られる多くのメリットを長期間得られると考えれば、必ずしも高額とは言い切れない分もありますが、短期間で大金が出ていくのは重荷です。医療費控除による減税分を含めて、治療を受けようかどうか判断をしましょう。

インプラントの手術代金は歯科医によって大きく違う

インプラントの手術代金は歯科医によって大きく違います。
 インプラントは保険外診療なので治療費は歯科医が自由に決めることができるからです。
 自由だから「うちはしっかり利益を頂きたいから60万円」「うちは薄利でもいいから患者を多く獲得したい」というように経営方針的な要素も価格設定には大きいですが、それ以外にも費用に関わる細かな要因を考えてみます。

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インプラントの手術代金を決める要素

 インプラントの手術代金を決める要因には、歯科医院側の事情だけでなく、患者の状況も関係してきます
  • 歯科医院がどのメーカーのどのインプラント素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院のスタッフ・設備のコスト
  • 歯科医院の滅菌・消毒の対応の度合い
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の骨再生や骨移植治療・歯肉整形が必要になることも
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
 健康保険適用外の医療行為は、価格をいくらにするかは歯科医の自由です。それでも歯科医はボランティアでは無いので利益を出さなければなりません。
 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を5万円として計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり安い部類に入るということです。

手術代の安いインプラント

 手術代の安いことを売りにしたインプラント治療の宣伝をよく見かけます。時々10万円台で治療している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカー・製造発注元を教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。

インプラントの手術代が安い歯科医の安全性をチェック

  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • インプラント素材はどこのメーカーのものか
  • 歯科助手に手術をさせていないか
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
 また、インプラントの見える部分(歯の部分)の見かけを、自然なエナメル質の白い歯にするか、金属製の銀歯で我慢するかでも5万円程度の差があります。白い人工歯が当然入ると思ったら、安いなと思って治療を受けたら、直前の段階で銀歯だったなんてトラブルもありますで注意しましょう。

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インプラント手術の失敗例

インプラント手術の失敗例には「前歯の見かけが悪い」というような審美性の問題から、細菌感染で骨との結合が上手くいかなくてやり直す例や、手術の事故で神経に後遺症が残ってしまうようなケースまで様々です。
 インプラント治療はルールを厳格に守れば安全性が科学的に確立された治療法であり、世界的には1000万人以上の患者で成功率99%以上とされていますが、100%にできない裏側で訴訟にまで持ち込まれる事故なども起きています。


インプラント手術中の失敗例

インプラントを埋め込む外科手術での失敗例です。

  • 下顎の神経損傷の事故
  • 上顎洞や鼻腔の事故
  • 血管損傷による出血事故
  • 骨のやけど

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下顎の神経損傷の事故
 下顎の神経損傷の事故ですが、インプラント手術中に起こる事故で特に多いがこれです。CT(コンピューター・トモグラフィー)を使って骨の形状や神経の位置がわかるようになったため、神経損傷の事故は以前よりも大幅に減ったものの、今でも多い事故です。下顎骨中の神経は知覚神経であり、運動神経ではありませんので、顎が動かなかったり、筋肉が引きつったりするようなことはありませんが、麻酔をしたときのような神経麻痺が常にあります。
 万が一に神経の損傷が起きてしまった場合、ビタミンや薬物投与による治療を行って対処します。どこまで回復できるかは個人差によります。ただし、神経を完全に切断してしまった場合は回復不可能になってしまいます。

上顎洞や鼻腔の事故
 上顎洞の損傷による蓄膿症や、鼻腔の損傷による大量出血の事故があります。これらはインプラントの事故の中でもそれほど起きる部類ではありません。

血管損傷による出血事故 血管損傷による出血事故は、大きなものは動脈や舌の根元にある大きな血管を損傷してしまったりと、ドリルの操作を誤まることで起きます。また、脳梗塞の薬のように血液をサラサラにする薬を飲んでいる場合、治療中の止血が止めにくくなることがあります。このような患者は一時的に薬を止める必要があります。対処が遅れると危険なケースです。

骨のやけど
 骨の細胞は温度が5度上がると死んでしまうため、手術でドリルを使う際は、生理食塩水をかけて冷却しながら行います。それがうまくできていないと、骨が死んでしまうため、インプラント体の結合が上手くいかなってしまいます。そうなった場合はインプラント体を引きぬき、骨の再生を待って再度手術を行うことになります。

インプラント手術後にわかる失敗例

 まずはインプラントの失敗例で代表的ものでもある細菌感染です。インプラント体を埋める手術が終わった後、細菌感染で安定期間を無事に乗りきれなかったというケースになります。
  • インプラント体がグラグラする
  • 周囲から膿が出てくる。腫れが続く。痛い。
これらはインプラント体を埋め込む手術が失敗していた可能性が高いです。こうなると骨との結合もうまくいかなくなるので、インプラント体を除去しなければならない場合が多いです。安定期間を無事に乗りきれればインプラント治療の成功は目前なのですが、こうなってしまうこともあるのです。

インプラント治療終了後に「失敗ではないか?」と思われる症状

 次は、安定期間を無事に過ぎ、アバットメントをはめて人工歯を付けた後のトラブルです。
 インプラント治療は、人工歯根を埋め込む手術と安定期間を無事に経過すればほぼ成功と言われており、この段階から起きた出来事は失敗と言えるもかどうかどうかは微妙です。

インプラント咬み合わせが失敗?

  • 舌やほおに当たる
  • よく噛めない
  • 人工歯がグラグラする
これらは対処が可能で、調整の範囲内でもあり、失敗のうちに入るかは微妙です。

インプラントの外観の失敗?

  • 人工歯の色調や形の不調和
  • 歯肉が痩せて、インプラント体の金属部分が露出
  • インプラント体が斜めに埋まっており、前歯が出っ歯になってしまった
 これらは治療の範囲に含まれない場合もあり、もともとインプラントの審美性には限界があるということです。
 ただし、ある程度の審美性が保たれることはインプラント成功条件の一つです。あまりにも見かけに問題があるようなら失敗として扱ってもらえるのかどうか、患者としては訴えたいところです。  
 前歯の見かけの悪さでトラブルが多いようなので、審美性において万が一の時はどこまで対応してくれるのか、保証制度的なものはあるのか事前によく聞いておく必要があります。

インプラント治療の失敗というより衛生管理の失敗

  • 痛い・腫れる・膿が出る
安定期間を無事に過ごして、人工歯を付けた後にこれらの症状がでるとしたら、衛生管理がうまくいっていないということでしょう。自分の歯の手入れに問題があるのかもしれませんし、個人の手入れの限界かもしれません。

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インプラント手術の後遺症

 インプラント手術の後遺症として知覚神経の麻痺が残る事故があります。 
下顎の神経損傷の事故
 下顎の神経損傷の事故ですが、インプラント手術中に起こる事故で特に多いがこれです。CT(コンピューター・トモグラフィー)を使って骨の形状や神経の位置がわかるようになったため、神経損傷の事故は以前よりも大幅に減ったものの、今でも多い事故です。下顎骨中の神経は知覚神経であり、運動神経ではありませんので、顎が動かなかったり、筋肉が引きつったりするようなことはありませんが、麻酔をしたときのような神経麻痺が常にあります。
 万が一に神経の損傷が起きてしまった場合、ビタミンや薬物投与による治療を行って対処します。どこまで回復できるかは個人差によります。ただし、神経を完全に切断してしまった場合は回復不可能で後遺症が残ってしまいます。

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インプラント手術で後遺症が残り、訴訟に

インプラント手術のミスで後遺症が残った患者が歯科医と和解できなかった場合、訴訟になることがあります。下はインプラント訴訟の事例と判決内容です。

インプラント手術の後遺症で訴訟になったケース①

インプラント手術を被告が開設する歯科医院にて実施したところ、原告の患者は手術後に左下唇とオトガイに知覚麻痺の後遺症をおうことになった。麻酔の際に、神経を損傷しないように注射器をゆっくり進め、患者に激痛が走った場合には注射器を戻す必要があるが、原告が痛みを主張したにもかかわらず、被告は注射器を戻す処置を怠り、注射針でオトガイ神経を損傷、後遺症を生じさせたとする原告の主張。被告は原告が主張するような激痛はなかったはずで、注射針による神経への衝突に気がつくのは不可能だったと主張。原告は6945万円の賠償を請求。
(主文)
被告は原告に対し、674万円及びこれに対する平成11年7月7日から支払い済みまで年5年の割合による金員を支払え。

インプラント手術の後遺症で訴訟になったケース②

インプラント手術が被告の開設する歯科医院にて実施された。手術前のCT診断をせず、患者のあご骨の距離を正確に把握せずに削った結果、歯槽の神経を損傷、口唇の下に神経麻痺の後遺症を残した過失、歯科医師の説明義務違反、被告に対し診療契約の債務不履行に基づき損害賠償金1941万円の支払いを請求した事案。
(主文)
被告は原告に対し、376万円およぼこれに対する平成18年10月8日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。

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インプラント手術と骨粗鬆症

インプラント手術は骨粗鬆症患者にとって注意が必要です。
インプラント手術は骨に関わってきますので、骨粗鬆症のように骨の疾患をもつ患者の場合に慎重な判断が必要です。

骨粗鬆症治療中の患者がインプラント治療を行う場合は、骨粗鬆症治療の方の主治医と相談したり、必要なデータをもらったり、血液検査を行って判断することもあります。

骨の質はインプラント治療にとって大切です。骨粗鬆症が極度に進んで骨がスポンジのようになってしまうと、インプラント体を支えることができないこともあります。

それでも、インプラントを植える部位によっては、十分に対応できるケースもあるので、信頼できる歯科医師に相談して正確な判断を仰ぐことが重要です。

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インプラント手術後の骨粗鬆症

 骨に圧力が加わるようになると、骨粗鬆症の程度にもよりますが、インプラント手術を行うことで咬む機能が回復し、逆に骨の密度が増加してくることもあるのです。

しかし、統計的なことなので、経過観察をきちんと行いながら、何かトラブルがありそうなら早めに早めに対処していくことが大切なのです。

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インプラント手術の費用と成功率

歯のインプラント手術で費用と成功率は、手術を決断するかどうかの大きな判断材料です。


インプラント手術の費用

インプラント手術で歯1本の費用は30万円~40万円くらいが相場です。価格設定は歯科医の自由であることから、実際には10万円台~60万円台までとかなり落差があます。さらに、患者の状態によって他の治療で費用が発生することもあります。

インプラント手術の成功率

歯のインプラント手術は成功率の高い手術であることは間違いありません。
 手術を受けた患者数は世界的に見ると1000万人を超えており成功率は99%以上となっています。そして、万が一失敗してとしても、それに対する対応手順もすでに確立されています。インプラントの素材であるチタンに対しアレルギー反応を起こした例も今のところ報告されていません。

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インプラント手術の費用と成功率は相関するか

 インプラント手術の費用と成功率は相関関係があるのか考えてみます。
 インプラント歯科医の過当競争の問題が少なからず出てきています。特に関東の都市部では開業歯科医の過剰が前から問題になっていましたが、インプラント治療で積極的に業績をあげようと考える若い歯科医が増えてきたため、価格競争が激しくなっています。
 虫歯患者の減少に設備投資の負担がのしかかり、経営破綻する歯医者があとを絶ちません。さらに長引く不況の影響は高額医療であるインプラント市場に大きくのしかかります。経営の悪化からサービスの質が劣化すると、厳格なルールにそって行われるべきインプラント医療でのトラブルも増えていくはずです。
 競争激化からコストカットが悪い方面に出てしまう例
  • CTやレントゲンで骨の厚さや神経の位置をきちんと確認しなかった
  • 患者の骨量が足りないのに強引に手術を進めてしまった
  • 衛生管理に手抜きなど問題があった
  • 歯科助手に治療の一部を行わせていた
  • 歯科医自身が体調不良なのに手術に臨んでしまった
  • 安全性に問題がある安物素材をあえて利用した
 これらのように、本来あるべき手続きを守らない歯科医によってインプラント治療のトラブルは度々発生しています。

インプラント手術の費用を構成する要因

健康保険適用外であるインプラント手術の費用は高額です。ただ、この高額な手術費も歯科医院・患者の状況によってさらに違いがでてきます。
  • 歯科医院がどのメーカーの素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院の地域(都会は開業コストの高さが費用に加味される)
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の再生や移植治療
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)

 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。すると、例えば歯科医の利益分を5万円として上乗せして計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台前半なら安い部類に入ります。

手術費用が安いインプラント

 時々インプラントを10万円台で手術している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカーを教えてもらうことは重要です。

インプラント手術の成功基準

  • インプラント体と、その上部構造(人工歯)が、機能的にも審美的にも患者と歯科医師の両方が満足できるものであること
  • インプラントが定着して動かないこと
  • 使用開始して1年以降のインプラント体周囲の垂直的骨吸収0.2ミリ以下であること

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インプラント手術の知識

歯のインプラント手術の知識は、将来のトラブルを未然に防ぐために役立ちます。

歯科医探しで地雷を踏んでしまった場合、最後に自分の身を守れるのは自分の行動だけです。
歯のインプラント手術全般の基礎的な知識さえあれば、何か怪しい歯科医に出会ってしまった場合いに「この歯医者はちょっとやばいかも!?」という疑問が生じます。

そうすると、その歯科医院をやめて他の歯科医院を選択するという行動に移れるのです。そのおかげでクレームの常連みたいな歯科医からギリギリ逃げ切れるケースだってあるのです。

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インプラント手術の知識がないと

インプラント手術に対する基礎知識に乏しかったためトラブルにまきこまれたような例が週刊朝日の記事にありました。
 【以前から歯に悩んでいた62歳の男性は、インプラント治療をしようと決意し、評判を聞いて近くの歯科医院を訪れた。男性は歯がないところにインプラントをしてもらおうと考えていたのだが、歯科医は「いずれ悪くなるでしょうから、上の歯は全部インプラントにしませんか?20~30年はもちますよ」と勧めてきたらしい。】

 インプラント治療のメリットで代表的なものに、「残っている歯に負担をかけない」というものがあります。せっかくの歯を抜いてしまうなら何のためのインプラント治療でしょうか?男性はインプラントの知識に乏しく、このまま歯科医の言うままに治療を受けてしまいます。本来ならここで、逃げるべきでした。

【ところが、数週間後、上田さんに異変が起きた。上の歯の隙間から液状の粘り強い物質がしみ出してきたのだ。寝ててもネバネバの液が止まらず、悪臭がするのです。あまりにつらいのでK先生に相談したのですが、加齢によるものと、とりあってくれません】

 これは化膿して膿が出ていると考えられます。もしそうであるのなら、インプラント体を引きぬくのが次の行動のはずです。しかし、歯科医はそれを言わずにいたというから不思議です。その後、この問題は解決しないまま、歯科医は自己破産をして廃業してしまったそうです。
 患者の男性は、インプラント治療に対する基礎知識に乏しかったため、歯科医の行動や発言に疑問を持たずにいました。その結果とんでもない高い買い物をしてしまったわけです。

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インプラント手術の専門医

 インプラント手術の専門医と言っても技術は歯科医によって大きな違いがあります。
 インプラント治療を行っている歯科医・医院はかなり少数派ですのでインプラント治療を受けたい場合は、自分で探さなければなりません。実際、地元にインプラント歯科医がいない患者は遠距離通院で治療を受けることになります。治療終了までには10回は行き来を繰り返すことになります。
 しかし、ようやくインプラント治療を行っている歯科医に足を運んでも、「インプラントはできない」「インプラントはしないほうが良い」と言われることがあります。「前後に歯があればブリッジ」「奥歯がないなら義歯」をしましょうと勧められるかもしれません。
 そのような場合は、別の歯科医に足を運んで意見を聞いてみることも一つの手です。
 というのも、十分な骨のない人にインプラントできる技術を持った専門医、インプラントを埋めた後に、骨・歯肉の状態をコントロールすることが出来る技術を持った専門医など技術レベルの差があるからです。

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インプラント手術認定医

 インプラント手術専門医を探している時に「認定医」という言葉が目に止まりますが、これは厚生労働省認可の特定の学会が認定した資格を指すため、公的資格としての認定医ではありません。
 ただ、問題の多い歯科医の場合は医師会から認定を取り消されることもあり、それなりの目安にはなります。
 

インプラント手術専門医の選び方

 まず何よりも、より多くの患者さんを手術してきた実績があるところを選べば間違いないでしょう。実績多いところでは、インプラントの本数や患者数で表している歯科医院もありますので参考にしてください。
 また、患者として信頼できそうな歯科医を選ぶ基準としては、経歴も判断材料のひとつです。 
 専門的な技術を習得してきた経歴をホームページなどでチェックしましょう。
 インプラント先進国への留学経験や大学病院の研修経験、歯科医師会や歯科学会での活動経験などがネット上のプロフィール欄に書いてあることが多いです。
 オッセオインテグレーテッド・インプラント本家である「ブローネマルクシステムの研修プログラムを修了」と書いてあればポイントも高いです。日本の歯科大学でも2000年を過ぎたころから、インプラント科も増えてきました。
 また、インプラント以外の歯を失った場合の治療方法である「入れ歯」「ブリッジ」の評判も大きな目安になります。歯科矯正が出来る歯科医も高い技術を持っています。
 その他にホームページでチェックしたい情報としては、感染防止のための専用の手術室があれば尚良いでしょう。感染対策に力をいれている歯科医院ならその部分のアピールもあるかもしれません。
 そして、なにより大切なのは実際に歯科医院に足を運んで、信頼できそうか自分の目で確かめることです。実際に見てみて、危険なものを感じたら逃げましょう(笑)。治療中に歯科医の信頼性に疑問を感じたら他の歯科医からセカンドオピニオンを聞いても良いでしょう。
 

良いインプラント手術専門医を見分ける判断材料

  • 治療室の衛生はよさそうか。感染防止のための専用の手術室があれば尚よし
  • 待合室やトイレが綺麗だと、治療の衛生管理も力をいれている可能性は高い
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。手洗いの仕方、使い捨て道具の開封
  • 別の患者を診るたびに、手袋を替えたり、頻繁に洗ったりしているか
  • 滅菌対策について自分から説明する歯医者は、消毒滅菌を徹底してる
  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • インプラント素材はどこのメーカー名、長さ、太さなど詳しく説明してるか
  • 患者の顎の骨の状態(神経・血管・上顎洞までの長さやリスク)を詳しく説明してるか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか。術前・術後の画像の説明を行っているか。より確実に事故を防ぐにはCT画像が効果的
  • 歯周病の対応、予防治療の充実、歯科矯正技術をもっていると得点は高い
  • 歯科衛生士はいるか(歯科医1に対して2が理想)。スタッフは医院の指示に素直にテキパキと応じているか。
  • 歯科医師の知識と技術が成熟するの40過ぎからというのが一般的
  • ホームページで経歴・研修や留学経験、学会の活動や認定など

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インプラント手術認定医

 インプラント手術認定医とは、厚生労働省認可の特定の学会が認定した資格を指すため、公的資格としての認定医ではありません。
 ただ、問題の多い歯科医の場合は医師会から認定を取り消されることもあり、それなりの目安にはなります。

インプラント手術認定医とは言っても

 インプラント手術認定医とは言っても技術は歯科医によって大きな違いがあります。
 インプラント治療を行っている歯科医・医院はかなり少数派ですのでインプラント治療を受けたい場合は、自分で探さなければなりません。実際、地元にインプラント歯科医がいない患者は遠距離通院で治療を受けることになります。治療終了までには10回は行き来を繰り返すことになります。
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 しかし、ようやくインプラント治療を行っている歯科医に足を運んでも、「インプラントはできない」「インプラントはしないほうが良い」と言われることがあります。「前後に歯があればブリッジ」「奥歯がないなら義歯」をしましょうと勧められるかもしれません。
 そのような場合は、別の歯科医に足を運んで意見を聞いてみることも一つの手です。
 というのも、十分な骨のない人にインプラントできる技術を持った認定医、インプラントを埋めた後に、骨・歯肉の状態をコントロールすることが出来る技術を持った認定医など技術レベルの差があるからです。

 

インプラント手術認定医の選び方

 インプラント手術認定医の選び方としててっとり早いのは、より多くの患者さんを治療してきた実績のあるところを選べば間違いないでしょう。実績多いところでは、インプラントの本数や患者数で表している歯科医院もありますので参考にしてください。
 また、患者として信頼できそうな歯科医を選ぶ基準としては、経歴も判断材料のひとつです。 
 専門的な技術を習得してきた経歴をホームページなどでチェックしましょう。
 インプラント先進国への留学経験や大学病院の研修経験、歯科医師会や歯科学会での活動経験などがネット上のプロフィール欄に書いてあることが多いです。
 オッセオインテグレーテッド・インプラント本家である「ブローネマルクシステムの研修プログラムを終了」と書いてあればポイントも高いです。日本の歯科大学でも2000年を過ぎたころから、インプラント科も増えてきました。
 また、インプラント以外の歯を失った場合の治療方法である「入れ歯」「ブリッジ」の評判も大きな目安になります。歯科矯正が出来る歯科医も高い技術を持っています。
 その他にホームページでチェックしたい情報としては、感染防止のための専用の手術室があれば尚良いでしょう。感染対策に力をいれている歯科医院ならその部分のアピールもあるかもしれません。
 そして、なにより大切なのは実際に歯科医院に足を運んで、信頼できそうか自分の目で確かめることです。実際に見てみて、危険なものを感じたら逃げましょう(笑)。治療中に歯科医の信頼性に疑問を感じたら他の歯科医からセカンドオピニオンを聞いても良いでしょう。

 

評判の良いインプラント手術認定医比較材料

評判の良いインプラント手術認定医を自分で比較するための判断材料を挙げておきます。
  • 治療室の衛生はよさそうか。感染防止のための専用の手術室があれば尚よし
  • 待合室やトイレが綺麗だと、治療の衛生管理も力をいれている可能性は高い
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。手洗いの仕方、使い捨て道具の開封
  • 別の患者を診るたびに、手袋を替えたり、頻繁に洗ったりしているか
  • 滅菌対策について自分から説明する歯医者は、消毒滅菌を徹底してる
  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • インプラント素材はどこのメーカー名、長さ、太さなど詳しく説明してるか
  • 患者の顎の骨の状態(神経・血管・上顎洞までの長さやリスク)を詳しく説明してるか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか。術前・術後の画像の説明を行っているか。より確実に事故を防ぐにはCT画像が効果的
  • 歯周病の対応、予防治療の充実、歯科矯正技術をもっていると得点は高い
  • 歯科衛生士はいるか(歯科医1に対して2が理想)。スタッフは医院の指示に素直にテキパキと応じているか。
  • 歯科医師の知識と技術が成熟するの40過ぎからというのが一般的
  • ホームページで経歴・研修や留学経験、学会の活動や認定など

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痛くないインプラント手術

インプラント手術中は痛くないです。手術後は麻酔の効果が消えててくると痛みを感じます。少し難しい親知らずの手術を受けた感じだと思います。


手術中は痛くないインプラント

インプラント手術中は痛くないです。切開前に局所麻酔を行うため手術中は痛くありませんが、麻酔に使う注射針はチクッと痛みます。不安の強い患者には手術中の不安を和らげる鎮静法で軽く眠ってもらう方法もとれる歯科医もあります。


インプラント手術後もそんなに痛くない

インプラント手術後1時間くらいで麻酔が切れてくるため、じわじわ痛く感じるようになります。
 埋め込んだインプラントの数や痛みの感じ方で、その後の痛みは人それぞれですが、痛くて眠れないほどになることは無いと思います。

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 親知らずを抜く手術を経験された方は多いと思いますが、ちょうど同じような痛みや経過をたどることになります。麻酔の注射でチクリ→手術後に麻酔が切れてきて歯肉を切開した部分がジンジンと腫れるような痛み→抜歯時に場合によってはチクリと痛みます。抜歯の痛みが怖いのなら局所麻酔をお願いすればいいでしょう。
 手術後の一週間は、腫れや、鈍い痛みを感じることがあります。歯肉を切開した後の痛みは痛み止め(鎮静剤)を飲んで対処しますが、人によっては全く痛み止めを飲むことないまま痛みが消えるまで数日待つ方も多いです。
 また、腫れの痛みを和らげるには、濡れたタオルなどで冷やすことも有効です。

インプラント手術が痛くないと言っても不安

 局所麻酔はインプラント手術で最もよく使われる麻酔方法ですが、その他に治療中の不安や恐怖を和らげるために鎮静法というものがあります。
 鎮静法は人工的に浅い睡眠状態を作り出す方法です。鎮静法自体に鎮痛効果はないので、局所麻酔との併用で使用します。
 笑気ガス吸入鎮静法は低濃度の亜酸化窒素のガスを鼻から吸入する方法で、重い呼吸系疾患がある人以外は使用できます。甘い香りがし、副作用も殆ど無く、吸入が終わればすぐに回復できて安全です。
 静脈鎮静法は、モニターで血圧・脈拍・酸素量などを管理しながら静脈に点滴を打って鎮静剤を入れていく方法です。笑気ガスよりも鎮静作用が強く、治療中の記憶は忘れてしまいます。

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インプラント手術 歯科医の選び方

 インプラント手術の歯科医・専門医を探している時に「認定医」という言葉が目に止まりますが、これは厚生労働省認可の特定の学会が認定した資格を指すため、公的資格としての認定医ではありません。
 ただ、問題の多い歯科医の場合は医師会から認定を取り消されることもあり、それなりの目安にはなります。

インプラント手術 歯科医・専門医を探す

 インプラント手術の歯科医・専門医は自分で探さなければなりません。インプラント手術はどの歯科医でも治療を行なっているわけではありません。
 インプラント手術を行っている歯科医・医院はかなり少数派ですので、どうしてもインプラント手術を受けたい場合は、遠距離通院で治療を受けることになる可能性もあります。
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 ようやくインプラント治療を行っている歯科医に足を運んでも、「インプラントはできない」「インプラントはしないほうが良い」と言われることがあります。「前後に歯があればブリッジ」「奥歯がないなら義歯」をしましょうと勧められるかもしれません。
 そのような場合は、別の歯科医に足を運んで意見を聞いてみることも一つの手です。
 というのも、十分な骨のない人にインプラントできる技術を持った専門医、インプラントを埋めた後に、骨・歯肉の状態をコントロールすることが出来る技術を持った専門医など技術レベルの差があるからです。

インプラント手術ができる歯科医・専門医を経歴から比べる

 インプラント手術ができる歯科医・専門医を比較して迷ったときは、より多くの患者さんを治療してきた実績があるところを選べば間違いないでしょう。実績多いところでは、インプラントの本数や患者数で表している歯科医院もありますので参考にしてください。
 また、患者として信頼できそうな歯科医を選ぶ基準としては、経歴も判断材料のひとつです。 
 専門的な技術を習得してきた経歴をホームページなどでチェックしましょう。
 インプラント先進国への留学経験や大学病院の研修経験、歯科医師会や歯科学会での活動経験などがネット上のプロフィール欄に書いてあることが多いです。
 オッセオインテグレーテッド・インプラント本家である「ブローネマルクシステムの研修プログラムを修了」と書いてあればポイントも高いです。日本の歯科大学でも2000年を過ぎたころから、インプラント科も増えてきました。
 また、インプラント以外の歯を失った場合の治療方法である「入れ歯」「ブリッジ」の評判も大きな目安になります。歯科矯正が出来る歯科医も高い技術を持っています。
 その他にホームページでチェックしたい情報としては、感染防止のための専用の手術室があれば尚良いでしょう。感染対策に力をいれている歯科医院ならその部分のアピールもあるかもしれません。
 そして、なにより大切なのは実際に歯科医院に足を運んで、信頼できそうか自分の目で確かめることです。実際に見てみて、危険なものを感じたら逃げましょう(笑)。治療中に歯科医の信頼性に疑問を感じたら他の歯科医からセカンドオピニオンを聞いても良いでしょう。

 

インプラント手術でお勧めの歯科医・専門医を選ぶ判断材料

  • 治療室の衛生はよさそうか。感染防止のための専用の手術室があれば尚よし
  • 待合室やトイレが綺麗だと、治療の衛生管理も力をいれている可能性は高い
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。手洗いの仕方、使い捨て道具の開封
  • 別の患者を診るたびに、手袋を替えたり、頻繁に洗ったりしているか
  • 滅菌対策について自分から説明する歯医者は、消毒滅菌を徹底してる
  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • インプラント素材はどこのメーカー名、長さ、太さなど詳しく説明してるか
  • 患者の顎の骨の状態(神経・血管・上顎洞までの長さやリスク)を詳しく説明してるか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか。術前・術後の画像の説明を行っているか。より確実に事故を防ぐにはCT画像が効果的
  • 歯周病の対応、予防治療の充実、歯科矯正技術をもっていると得点は高い
  • 歯科衛生士はいるか(歯科医1に対して2が理想)。スタッフは医院の指示に素直にテキパキと応じているか。
  • 歯科医師の知識と技術が成熟するの40過ぎからというのが一般的
  • ホームページで経歴・研修や留学経験、学会の活動や認定など

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インプラント手術の不安

 歯のインプラント手術に対する不安要素はだいたい次の三つだと思います。
  • 手術やその痛みに関する不安
  • 手術後の耐久性・寿命の不安
  • 手術費用の不安

歯のインプラント手術の不安

歯のインプラント手術の不安はドリルで歯ではなく骨を削ることにあると思いますが、インプラント治療は欧米中心に世界で既に1000万人が治療を受けており、その99%以上が成功しているそうです。正しい手順で治療を行える環境さえ整っていれば、安全性が非常に高い治療なのです。
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 理論上の高い安全性にも関わらず、色々問題がありそうな歯科医を選んでしまったがために、手術後にひどい目にあった患者もいます。
 手術に関する不安要素を取り除くには、適切なインプラント治療を行なっている歯科医をみつけられるかどうかにかかっています。個人経営の歯科医院が不安なのなら大学病院を探すのも良いでしょう。大学病院はCTスキャン利用はもちろん、各分野の専門家が揃っていて安心です。

こんなインプラント歯科医で手術は不安

 手術に不安のありそうなインプラント歯科医の特徴を挙げてみます。
  • 衛生管理に問題がある
  • CTやレントゲンで骨や神経の位置を確認しない
  • 事前の十分な説明を行わず強引に治療を勧めてくる
  • 独自の手法や素材を使っている
  • 歯科助手に手術をさせている
実際、歯科医院に通ってみて、何か危険な様子があれば逃げても良いのです。

インプラントの手術中に偶発的に起きる不安

  • 下顎の神経損傷の事故
  • 上顎洞や鼻腔の事故
  • 血管損傷による出血事故
  • 骨のやけど
対処できるものから、神経損傷のように完治が不可能なものまであります。大量出血事故では命の危険もあります。

インプラント手術後に起こりうる不安事項

  • 痛い・腫れる・膿が出る
感染症の可能性があり、手術の失敗です。歯科医の衛生管理に問題があったのでしょう。インプラントを抜き取るしかありません。

インプラント手術に使う素材の耐久性の不安

 大金をかけてインプラント手術を受けるのですから、耐久性大丈夫なのか不安に思うのも当然です。
 インプラントの寿命は、治療を行った歯科医の技術や患者のメンテナンスに依存します。インプラントが10年~15年後に使える状態を維持できている確率は90%~95%と言われています。 
 ただし、これはタバコを吸わずに、衛生状態が良好で、定期検査やメンテナンスをきちんと行っている場合でのデータです。  
 結局、20年、30年と維持させるには患者のメンテナンス次第だということになっています。
 素材の物理的な耐用年数で見た場合は、インプラント体のチタン自体には劣化は起こりません。ただ、歯の部分の素材がセラミックならば割れたりもしますし、プラスチックのようなものならすり減ったりもします。よって歯の部分(上部構造)は消耗品と考えても良いでしょう。歯の部分は簡単に交換可能ですが、もちろん費用がその都度かかってしまいます。

インプラント手術費の不安

 インプラント手術は保険適応がきかないため、国による7割負担がなく、決して安くはありません。保険外治療の場合は、治療費をいくらにするかは歯科医の自由です。歯一本あたり30万円程度が平均的な相場です。費用の中心はインプラント素材や治療中の作業にかかるもので、治療後の検診で追加的に大金が出て行くシステムではありません。
 税金の関係で医療費控除の適応が可能なので、この制度を利用すると、治療費が半分になるケースもあります。
 支払い方法は歯科医院によってはローンを組めるところもあります。
  • 手術費の請求額が予想以上に大きかった
 医療計画の説明と同時に手術費の見積もりも明確なもので示してもらいましょう。
 治療計画のインプラント治療の価格設定は歯科医の自由です。もし手術中のトラブルや手術の失敗があった場合、どこまで誠意をもって対応してくれるのか事前に確認しておきましょう。

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インプラント手術でローン

 歯のインプラント手術費をローン利用して支払うことが出来る歯科医院もあります。歯科医院独自の分割払いシステムのほか、カード会社による分割払いを導入している歯科医院もあります。

インプラント手術ではローン組まない場合いでも2回払いの時も

インプラント手術でローンを組まない場合いでも、多くの歯科医院ではインプラント手術費の支払いを2回に分けていることがあります。
 2回に支払いを分けている場合で多いパターンは、1回目の支払いが行われるのがインプラント体を埋め込む手術の時で、2回目がアバットメントと人工歯を取り付ける時になるパターンです。埋め込み手術後の安定期間が長いため、このように分けているのでしょう。 
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インプラント手術でローンを組んでいても医療費控除の恩恵が受けられる

 医療費控除の項目としてはインプラント手術も適用が可能なので、この制度をうまく利用しましょう。ローンでお金が出ていくのは将来でも、減税の恩恵はその年の家計分で受けられます。

医療費控除の金額=(全ての医療費ー10万円)×所得税率

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超えると、税金を払う額が小さくなる制度です。インプラントの治療費もこの制度に適応されます。
 サラリーマンは源泉徴収で税金を支払っています。源泉徴収時の計算には医療費控除分が含まれていないので、自分で1月すぎに税務署に行って申告をすると、源泉徴収で余計に持って行かれた金額をかえしてもらえます。
 また、計算式の「すべての医療費」の部分は200万円が上限とされていますが、自分の医療費が200万円以下でも、扶養している配偶者や親族のために支払った医療費も自分の家計で支払った医療費として含めて計算できます。

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インプラント手術で歯1本の費用

インプラント手術で歯1本の費用は30万円~40万円くらいが全国的に見ても一般的な相場です。
治療終了までに多くの人の手が加わるので治療の質を徹底すれば1本の費用は50万円を超えてもおかしくありません。

歯のインプラント治療は、最先端医療であり、国民の最低限の健康を保証する健康保険制度の対象外の診療です。
国による7割負担もなく治療費が高額になります。

インプラントから得られる多くのメリットを長期間得られると考えれば、必ずしも高額とは言い切れない分もありますが、短期間で大金が出ていくのは重荷です。医療費控除による減税分を含めて、治療を受けようかどうか判断をしましょう。
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インプラント手術で歯1本の費用は歯科医によって大きく違う

 インプラント手術で歯1本の費用は歯科医によって大きく違います。
 インプラントは保険外診療なので治療費は歯科医が自由に決めることができるからです。
 自由だから「うちはしっかり利益を頂きたいから1本の費用60万円」「うちは薄利でもいいから患者を多く獲得したい」というように経営方針的な要素も価格設定には大きいですが、それ以外にも費用に関わる細かな要因を考えてみます。

インプラント手術で歯1本の費用を決める要素

 インプラント手術で歯1本の費用を決める要因には、歯科医院側の事情だけでなく、患者の状況も関係してきます
  • 歯科医院がどのメーカーのどのインプラント素材を使っているか
  • 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
  • 歯科医院のスタッフ・設備のコスト
  • 歯科医院の滅菌・消毒の対応の度合い
  • 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
  • 患者の骨量が足りない場合の骨再生や骨移植治療・歯肉整形が必要になることも
  • 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
 健康保険適用外の医療行為は、価格をいくらにするかは歯科医の自由です。それでも歯科医はボランティアでは無いので利益を出さなければなりません。
 多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を5万円として計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり安い部類に入るということです。

手術で歯1本の費用の安いインプラント

 手術で歯1本の費用の安いことを売りにしたインプラント治療の宣伝をよく見かけます。時々10万円台で治療している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカー・製造発注元を教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。

インプラント手術で歯1本の費用が安い歯科医の安全性をチェック

  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。道具は滅菌バッグなどに入っているか
  • 治療室の衛生はよさそうか。手術室があれば尚よし
  • インプラント素材はどこのメーカーのものか
  • 歯科助手に手術をさせていないか
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
 また、インプラントの見える部分(歯の部分)の見かけを、自然なエナメル質の白い歯にするか、金属製の銀歯で我慢するかでも5万円程度の差があります。白い人工歯が当然入ると思ったら、安いなと思って治療を受けたら、直前の段階で銀歯だったなんてトラブルもありますで注意しましょう。

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インプラント手術と治療期間

歯のインプラントの手術を含む治療期間の長さは、5ヶ月から8ヶ月くらいが平均的な目安になります。
 他の治療が必要になったり、本数が多くなると、その分だけ伸びますので、1年以上かかるケースもあります。
 治療期間が長いというのが歯のインプラント治療のデメリットのひとつになります。

診察・コミュニケーション期間
→1回目の手術(2時間程度:切開してインプラント体を埋め込む作業は20分間ほど)
→安定期間(下顎3ヶ月・上顎6ヶ月)
→2回目の手術(1時間)でインプラント体にアバットメントをつける
→1~2週間後に抜歯→歯茎が落ち着くのを待つ
→口の中の型どり→上部構造(人工歯)をつくる
→1~2週間後に上部構造(人工歯)の取り付け(終了)

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インプラントの手術以外の治療期間が長くなる理由

 インプラントの手術以外の治療期間が長くなるのは、顎の骨と、そこに埋め込んだチタン素材が完全にくっつく時間が長いためです。
 インプラント治療の第一段階である顎の骨に歯の根っこを埋め込む手術が終わったら、下顎の場合は3ヶ月、上顎の場合は6ヶ月の間を安定期間として待たなければなりません。安定期間を経て、顎の骨と埋め込んだチタンを完全にくっつけます。

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インプラント手術で素材の使い回し

 歯のインプラント手術で素材の使い回しは禁止されています。自らの利益のためにインプラント患者を危険にさらすような悪質な歯医者の存在を週刊朝日がスクープしました。
  •  インプラント手術の素材使い回しとは何か?
  •  なぜ使い回してはいけないのか?
  •  なぜ使い回す歯科医がいるのか?

インプラント手術で素材の使い回しは禁止されている

 歯のインプラント手術で素材の使い回し(再利用や再滅菌)が禁止されています。理由は人体に危険だからです。どのインプラント素材の説明書にも「再使用禁止」「再滅菌禁止」と書いてあります。インプラント治療で一度他人に利用されたインプラント素材を、別に人に再利用するなんてことはあってはならないことなのです。
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なぜインプラント手術で素材を使い回しをするのか?

 歯のインプラント手術でインプラント体を埋め込んだ後に、細菌感染など何かトラブルが発生し、再度インプラント体を抜き取ることがあります。抜き取ったインプラント素材はもう再利用ができないはず。しかしインプラントは高額な素材です。一度使ったインプラントを保管しておき、利益のために再利用をしたくなる誘惑に負けた歯科医が使い回しをするのです。

使い回し素材のインプラント手術による結合失敗と細菌感染

 インプラント体素材の表面には骨との結合を強化するために、ミクロの凹凸があります。
 インプラント体を埋め込む時に、ミクロの凹凸の中に骨組織や歯肉組織が必ず入り込みます。それはブラジでこすって簡単に落とせるようなものではありません。
 では、一度他人に埋め込んで利用したインプラントを全く別の人間に埋め込んだら何が起こるのでしょうか?
 人間には異物が入ってきた場合、それを排除しようと免疫反応が起きます。埋め込まれたインプラントに初めから他人の骨組織が付着していたらそれを排除しようとする働きが起き、当然インプラントは骨に結合しません。いずれ抜け落ちてしまうはずです。
 使い回されたインプラントの問題は結合だけではありません。細菌感染の問題もあります。
 一度患者に埋め込んだインプラントを滅菌作業したところで全ての菌が消滅するわけではありません。
 病原菌の付着したインプラントを使い回すことで、別の患者に病気が感染する可能性があります。

インプラント手術における使い回し疑惑について週刊朝日の記事概要

インプラント手術で素材使い回しの疑惑を持たれた問題の歯科医師
「使っていないですよ。再利用はしていないです。インプラント治療をする場合、骨に埋め込みサイズが合わないものは・・・(黙り込む)」
・サイズが合わないものはどうしているんですか?
「破棄しています。再利用することはなくて、ネジの深さや角度があるんですよ。それを埋め込むのではなくて、仮のサイズを決める「ゲージ」として使っています。その後新品を入れます。」
・ゲージとして使うことは一般的なのでしょうか?
「私独自の方法なのかもしれません」
・添付文章に再利用禁止と明記されているのはご存じですよね?
「・・・(沈黙)」
 この歯医者はこれまでなんども問題を起こしており、歯科医師会から脱会勧告もうけていた。不正請求や歯科助手に手術をさせた(これは違法行為)として保険医取り消しもうけているにも関わらず、歯科医師自らの生活のために広告を出し続けて被害は拡大したという。
 さらに恐ろしいのは、ほとんどの患者に対して、診察日当日にいきなりインプラント手術が行われたとうこと。
 法律では医療行為を行う前に、患者に対し十分な説明と同意を得ていなけらばならない。
 ある患者は、十分な説明をうけないまま、上下23本ものインプラントを埋められ、治療費400万円を払ったという。患者は今でも歯茎の痛みや腫れに苦しんでいるそうだ。

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インプラント手術を抜歯後に行う

歯のインプラント手術は抜歯後の穴が埋まってから行うのが普通です。

虫歯で駄目になった歯を抜歯してインプラント治療を行う場合がありますが、抜歯で出来た歯槽骨の穴が完全に再生されるまで数ヶ月ほど待ちます。
インプラントの埋め込み手術が行えるのは、穴が埋まってからです。

抜歯即時インプラント手術

抜歯後、直ぐにインプラント手術を行う(インプラント体を埋め込む)「抜歯即時インプラント」という手法もありますが、骨との結合が困難なのでリスクが高い方法です。
インプラント体を固定する技術の開発がこれからの課題です。
この手法のメリットは時間の退縮だけでなく、抜歯後2週間後から始まると言われている骨の収縮が始まる前にインプラントを埋め込めることにあります。

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インプラント手術と抜歯後の時間

 抜歯後長い時間を経てインプラント手術をすることになる患者は多いです。
 抜歯後の歯槽骨は2週間たつと収縮が始まり痩せていきます。その場合でも、インプラント体を埋め込むのに十分な量を満たしていればインプラントの手術は可能です。
 また、歯肉の後退や歯肉がやわらかくなって健康な部分が不足している場合などは、歯肉の移植や若干の移動などの方法によって再生の処置もできます。
 歯が抜けると、歯槽骨ではそのときにできた穴を埋めるように、周りの骨が吸収されて穴埋めに使われてしまいます。歯槽骨にあわせて歯肉もへこんでいきます。
 歯肉が痩せているということは、その下にある顎の骨も痩せているということなのです。
 骨が不足していたり、もっと状況を良くしたい場合は、骨の移植や再生を行います。インプラント治療には骨再生誘導法という再生方法が多用されています。

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激安インプラント手術

激安インプラント手術についてのお話。

健康保険適用外の医療行為であるインプラント治療ですが、手術費用は歯一本あたり30万円程度が相場になります。

多くの場合、歯科医院はインプラント手術に使う素材や道具を歯科材料商から仕入れます。
大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。

そこに、例えば設備や人件費など細々したものを無視し歯科医の利益分を10万円として計算すると、患者さんに請求する額は30万円~40万円となります。
ですので、インプラント治療の相場は20万円台ならかなり激安のインプラント手術の部類に入るということです。

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激安すぎるインプラント手術には訳がある?

 時々10万円台でインプラント手術をしている歯医者が広告を出していますが、あまりにも激安すぎるインプラント手術は素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。低価格すぎる場合は当然として、価格が高い場合もで、インプラント素材のメーカーを教えてもらうことは重要です。
 また、インプラント手術には切開する場面もあり、衛生面に非常に気を付けなくてはなりません。手術失敗の原因となる細菌感染を起こさないためにも、治療道具・治療室を滅菌消毒を徹底する必要があります。それにはそれ相応のコストをかけなくてはなりません。
 さらに、上部構造(人工歯)の技工料もコストとして入ってきます。

激安インプラント手術の裏に手抜きはないかチェック

  • 激安のインプラント素材は信頼ができる製造元のものか?
  • 事前説明やコミュニケーションは時間をかけて丁寧に行なってくれているか
  • CTスキャンやレントゲンをきちんと行なっているか
  • 道具の衛生管理に手抜きはないか。使い捨ての道具を袋から開封してるか。
  • 治療室の衛生はよさそうか。衛生対策の手術室があれば尚よし
  • 歯科衛生士はいるか。スタッフの質はどうか
  • 歯科助手に治療をさせていないか(これは論外。アウト)

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インプラント手術に使用する素材メーカー

インプラント手術に使用する素材メーカーは主要な製造メーカーで作られたものがお勧めです。
長期的に使用するインプラントですから将来部品交換が必要になったときに製造元経営悪化や製品の不調により生産中止になっていたら困ります。
世界で一番信頼されているメーカーの一つに、インプラント本家であるスウェーデンのノーベルバイオケア社がります。
ノーベルバイオケア社で生産されている「ブローネルク・システム・インプラント」は非常に高品質で信頼性は抜群です。

インプラント手術に使用する素材メーカー名や仕様をメモ

インプラント手術に使用する素材メーカーの名前がはっきりわかっていることは重要です。
インプラントをして何年後かに、歯周病など何らかの異常が原因でインプラントを外さなくてはいけない状況になったとします。
そうした時に、メーカーやその品番がわからないと、最悪の場合は周囲の骨を削って抜くはめになることもあるのです。
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 インプラント体を抜く作業は歯を抜歯するのと同じ感覚で抜くだけです。
 しかし、メーカーによってインプラント体の構造が統一されていないため、抜くための道具も統一されていません。
 インプラント治療を受けた歯科で抜いてもらう場合は大丈夫でも、別の歯科で抜いてもらう状況になることに備えてメーカー名や品番、太さや長さを聞いておきましょう。既にインプラントを既に埋め込んで時が経過してる場合も、今からでも担当医にメーカーと品番、太さな、長さなどを聞いておいたほうがいいと思います。
 また、多くの歯科医院取り扱っているインプラントのメーカーの素材を使ってもらうのも、万が一、抜かなくてはいけない状況になったときにスムーズにいくことは間違いないでしょう。

インプラント手術に使用する素材メーカーで主要なところ

 インプラント手術に使用する素材メーカーで主要なところの名前をあげておきます
  • アドバンス社
  • アストラテック社
  • オガインプラント社
  • ストローマン社
  • ジンマーデンタル社
  • デンツプライ社
  • ノーベルバイオケア社
  • プラトン社

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総インプラント手術と総入れ歯の比較

総インプラント手術をした場合と、全く違う治療法である総入れ歯をした場合とを比較して、メリット・デメリットについて考えてみます。

総インプラント手術のメリット

総インプラント手術をした場合のメリットを挙げてみます。

  • 自然の歯以上に強く噛め、食感も感じる(入れ歯は20%程度まで低下)
  • 噛んだ刺激が骨に伝わり、骨が痩せることがない。脳への刺激も。(入れ歯では刺激は粘膜部のみで骨には伝わらず、骨が痩せていきます)
  • 異物感がない(入れ歯はもろに異物感があります)
  • 会話中や食事中に外れることはない(入れ歯は外れることがあり不安定。会話や食事が難しくなる難点も。)
  • 外観が自然の歯に近い(入れ歯は不自然。年寄りっぽく多くの人が嫌がります)
  • 清掃が自然にできる(入れ歯は人目が気になる)
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総インプラント手術のデメリット

総インプラント手術のデメリットを挙げてみます。
  • 莫大な費用がかかる。歯一本の費用が平均で30万円以上として合計が何百万にもなります(総入れ歯はそれに比べればずっと安い)
  • 自分の歯以上の丁寧な歯磨きやメンテナンスが必要。歯周病を防ぐ努力が必要(総入れ歯は、取り外して清掃するだけです)
  • 噛んだ時の感覚が天然の歯よりも弱く、大きな力をかけた場合、インプラントを埋めた部分の骨に過剰な負担をかけてしまうことがある(入れ歯の噛む力は天然の歯の3割程度しか力が出せないので、顎骨に対する負担は考えなくて良い)
  • 手術自体が怖いし、本数が多いとリスクがそれだけ高まる
  • 治療期間が5ヶ月~8ヶ月。本数によっては1年以上。

総入れ歯

総入れ歯のデメリットをいくつか挙げてみます。
  • 高齢になって唾液がなくなると、密着させるのが難しくなる。
  • 顎の骨が痩せて合わなくなってくると、再び新しいものを作らなくてはならない。3~5年程度で新しいものが必要になると言われています。

総インプラント手術は歯が一本もなくても可能

インプラント手術は顎骨の状態が条件さえ満たしていれば、残存の歯の本数はいくつだろうが関係ありません。歯が一本もない総入れ歯の患者を対象として開発された治療法が「オッセオインテグレーテッド・インプラント」なので安心して治療をうけることができます。
 総インプラントといっても、歯と同じ本数のインプラント体をきっちり埋めこまなくてはならないというわけではありません。ブリッジの手法を組み合わせることで、最低13本のインプラントで全ての歯の分をカバーできます(ボーンアンカードフルブリッジという)。

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インプラント手術と歯周病

インプラント手術を考えている方には、歯周病患者が多いです。普段の口内衛生状態が悪く、歯周病になって歯を失った方もいれば、部分入れ歯のスクラプやブリッジにより負担のかかった自分の歯が歯周病にかかり、その歯を失う恐怖からインプラントを選択した患者も多いです。

歯周病は歯肉が痩せていく病気だと捉えがちですが、正確には顎の骨が溶けていく骨の感染病です。

歯周病が深刻だった場合、歯が抜けたあとに残ったあご骨に厚みが少ないことも多く、歯が抜けた後の骨収縮現象とも合わせてそのままではインプラント手術が不可能な場合があります。

また、インプラント自体も歯周病に弱い構造をしており、インプラントの埋め込み方向に問題があったり、衛生管理に問題があると自然の歯と同様に歯周病に犯されます。

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インプラント手術前に歯周病の原因を除去

 歯周病を悪化させる原因には、歯磨きが苦手、糖尿病、肝炎、高血圧用降圧剤などがあります。インプラント手術前にこれらの問題をクリアしないままインプラント治療をしても、インプラント周囲炎になってしまうでしょう。

インプラント手術前の歯周病治療

 インプラントの手術の前に歯周病の治療をすることがあります。歯槽骨にダメージを与えるような大きな歯周病にかかっている場合は、まず治療しておきます。
 インプラント体を埋めた部分の骨が細菌感染し、インプラント体が抜け落ちるのを防ぐためです。
 歯周病が原因で顎骨の量が足りない状態になっている場合は、骨再生や骨移植で対応できます。

インプラント手術後の歯周病

 インプラント手術後の歯周病対策はインプラントを長持ちさせるために非常に重要です。
 インプラント体自体はチタンなので虫歯にはなりませんが、インプラントを支えている骨は、自然の歯の時と同じように歯周病にかかります。インプラントの歯周病は「インプラント周囲炎」と呼び、普通の歯周病とは区別されています。
 歯周病菌など、衛生状態が悪い時の抵抗力は、自然の歯よりも、インプラントのほうが弱いことがわかっています。
 いったん細菌に侵されると、その悪化スピードも早いです。
 インプラントでメンテナンス・定期診断が大切なのは、これが怖いからです。

インプラント手術をした箇所は歯周病になりやすい

 そもそもインプラント手術をした箇所は歯周病に弱い構造をしています。
 インプラントと歯肉は通常の歯と同じように綺麗に結合してる場合もありますが、全体的には歯肉との結合が弱い傾向にあります。
 そのため、インプラントの歯磨きでは、歯周病予防の歯磨き方法とほぼ同じように、歯と歯肉の間を気をつけて磨かなくてはなりません。
 人工歯と歯茎の間の隙間は普通の歯ブラシだけでは殆ど届かないため、細菌だらけになります。歯間ブラシなどを使い分けて対処します。
 また、インプラント体の表面には骨との接触面積をより大きくするためにミクロな凹凸があります。そのためインプラント体が露出している隙間部分には歯垢が非常に着きやすいのです。
 歯周病・インプラント周囲炎からインプラントを守るためには、個人のケアだけでは限界もあるので、プロの手も借りましょう。定期的に歯科医や歯科衛生士に専門的な清掃ケアをしてもらう必要があります。メンテナンスを怠ると、歯周病で骨が溶けて、インプラントが抜けてしまいます。

インプラント手術で安定しない方向に歯が入ると歯周病になりやすい

 インプラント手術で歯周病になりやすい例に、インプラントの方向の問題があります。
 インプラント治療は太いインプラント素材を縦の方向に埋め込むことが出来ればいいのですが、そうできない場合があります。
 歯槽骨が痩せている場合、顎の骨が健康で量が満ちているときに比べてインプラントを埋め込む場所や方向が限られてきます。
 歯槽骨が少ないがために、妥協案として細いインプラントを斜め方向に入れたとしましょう。これでは咬み合わせに問題があり、向かい合っている歯からの圧力が斜めに入ってしまいます。これが続くと歯周病を招きやすい状態になりインプラントの寿命は長くもちません。
 インプラントが斜めに入る状況は、何も骨が痩せていた状況で起きるとは限りません。
 歯科医の技術上の問題で、インプラントの入る方向が理想より傾いてしまうこともあります。この場合は上部構造(人工歯冠)の部分を丁寧に咬み合わせ調整するしかありません。

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インプラントの除去手術

 インプラント除去手術が必要になる場合があります。インプラントは天然歯と同じように抜くことができます。除去手術が必要になるのは、例えば次のような時です。
  • 治療が成功しなかった
  • インプラント素材が駄目になった
  • 歯周病の悪化
  手術中や手術直後にインプラントの隙間で細菌感染が起きると腫れたり膿が出てきます。こうなると手術はうまくいかなかったことになります。このままでは骨とインプラントの結合も見込めなくなるため、インプラントの除去手術をします。
 インプラント治療がうまくいかなかったことにより抜くことになった場合、開いた穴は2~3ヶ月で再生するため、再度手術が可能です。骨は再生するので、何度でもインプラントを埋め込むことができます。
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 インプラント手術の失敗を繰り返して骨の再生能力が落ちたり、歯周病で骨が痩せていくと、再びインプラント体を埋め込むことは困難になります。歯周病で骨が痩せていきインプラントがグラグラしかけているときに除去手術をしても、再度インプラントを挿し込むのは難しいでしょう。

インプラント除去手術とメーカー

 インプラントの除去手術をインプラント治療の担当医以外の医師にしてもらう環境になったとします。そのような時にメーカーやその品番がわからないと、最悪の場合は周囲の骨を削って抜くはめになることもあるのです。
 インプラント体を抜く作業は歯を抜歯するのと同じ感覚で抜くだけです。
 しかし、メーカーによってインプラント体の構造が統一されていないため、抜くための道具も統一されていません。
 インプラント治療を受けた歯科で抜いてもらう場合は大丈夫でも、別の歯科で抜いてもらう状況になることに備えてメーカー名や品番、太さや長さを聞いておきましょう。既にインプラントを既に埋め込んで時が経過してる場合も、今からでも担当医にメーカーと品番、太さな、長さなどを聞いておいたほうがいいと思います。
 また、多くの歯科医院取り扱っているメーカーの素材を使ってもらうのも、万が一、抜かなくてはいけない状況になったときに、スムーズにいくことは間違いないでしょう。
 主な大手メーカー名をあげておきます
  • アドバンス社
  • アストラテック社
  • オガインプラント社
  • ストローマン社
  • ジンマーデンタル社
  • デンツプライ社
  • ノーベルバイオケア社
  • プラトン社

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インプラント手術と麻酔

 歯のインプラント手術で麻酔をする場面は、「2回法」の術式で行った場合、1回目の手術と2回目の手術の2回になります。「1回法」の術式は、インプラントを埋める時の1回だけになります。

インプラント手術で局所麻酔

 局所麻酔をインプラント体を埋め込む手術で利用するのが一般的です。麻酔がよく効いてから歯肉の切開・歯槽骨のドリル穴あけと入っていきます。
 局所麻酔は治療する部分の近くの歯肉に麻酔注射を打ち、周辺を麻痺させる方法です。麻酔の効果は個人差がありますが1時間~2時間程度持続します。インプラントの手術が終わり、帰宅するころに少しずつ痛みを感じるようになります。
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 歯肉を切開した部分は1~2週間後に抜糸を行いますが、その時は基本的に麻酔はしません。糸を抜くときに、チクッと痛むことがありますが数秒の我慢です。歯医者さんによっては抜糸時も局所麻酔をするケースもあります。
 2回法の術式を採用している場合は、2回目の手術でも簡単な歯肉切開を行いますので、そこでも局所麻酔で対処します。

インプラント手術 局所麻酔と鎮静法

 局所麻酔はインプラント手術で最もよく使われる麻酔方法ですが、その他に治療中の不安や恐怖を和らげるために鎮静法という方法を利用するケースがあります。鎮静法は人工的に浅い睡眠状態を作り出す方法です。鎮静法自体に鎮痛効果はないので、局所麻酔との併用で使用します。

インプラント手術 局所麻酔+笑気ガス吸入鎮静法

 笑気ガス吸入鎮静法は低濃度の亜酸化窒素のガスを鼻から吸入する方法で、重い呼吸系疾患がある人以外は使用できます。甘い香りがし、副作用も殆ど無く、吸入が終わればすぐに回復できて安全です。

インプラント手術 局所麻酔+静脈鎮静法

 インプラント医の宣伝でも度々見かける静脈鎮静法は、モニターで血圧・脈拍・酸素量などを管理しながら静脈に点滴を打って鎮静剤を入れていく方法です。笑気ガスよりも鎮静作用が強く、治療中の記憶は忘れてしまいます。

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インプラント手術後の腫れる痛み・腫れ方

インプラント手術後腫れるようでも、何もしなくても早ければ3日で引きます。腫れ方が大きくても、長くて1週間ぐらいで腫れが引くのが普通です。

埋め込んだインプラントの数が多いほど腫れ大きいでしょうし、痛みの感じ方は人それぞれですが、痛くて眠れないほどになることは1日目の夜でも無いと思います。

手術後の2,3日目あたりでは、人によってはほっぺが膨らんだような腫れ方もします。
それでも、数日で直ぐに腫れは収まるでしょう。
手術後は長くて一週間は、腫れや、鈍い痛みが続くことがあります。
親知らずを抜く手術を経験された方は多いと思いますが、ちょうど同じような痛みや腫れ具合の経過をたどると考えてください。
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インプラント手術後の腫れる痛みを和らげる

 インプラント手術の前日に、手術後から飲むための抗生物質や痛みは痛み止め(鎮静剤)が処方されますが、人によっては全く痛み止めを飲むことないまま痛みがひく人も多いようです。
 また、腫れる痛みを和らげるには、濡れたタオルなどで冷やすことも有効です。

インプラント手術後腫れ方

インプラント手術から抜糸までの期間は出血や細菌感染に注意する必要があります。もし、歯肉の腫れ方がひどく膿が出てくるときはすぐ担当医に診てもらいましょう。

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インプラント手術とは

インプラント手術とは、歯がない顎の骨にチタン製の歯の根を植え込む手術です。

手術では、局所麻酔後に歯肉切開で歯槽骨を露出させ、ドリルで人工歯根を埋め込む穴をあけます。
その穴に人工歯根を埋め込んで、3ヶ月~6ヶ月治癒期間を置いて人工歯根と歯槽骨を完全にくっつけることに成功すればインプラント手術がほぼ成功したことになります。

人工歯根の上に人工歯の土台を装着し、精密に加工した人工歯を被せれば治療完了。
入れ歯やブリッジ以上に強く噛めて、見かけも良く、安定した人工歯で食事が出来るようになります。
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現代のインプラント手術の歴史

 現代のインプラント手術が生まれたきっかけは、スウェーデンの整形外科医ブローネマルク教授の発見でした。
 1952年、教授は骨の成長を見る実験で、うさぎのひざの骨にチタンを植え込んでしばらく時間を待って引き抜こうとしたところ、まったく取れないという出来事を体験しました。
 教授はこの発見から、人の骨にチタンを埋め込むと、何カ月後には埋め込んだ時のわずかな骨とチタンの隙間がふさがってチタンが骨に半永久にくっつくという大発見を導き出したのです。この結合をオッセオインテグレーションと呼ぶようになりまいた。
 歯のインプラント治療もこの「オッセオインテグレーション」の研究から実験を重ね、「上の顎骨は6ヶ月」「下の顎骨は3ヶ月」というチタンとの結合時間を導き出した結果生まれた医療技術になります。

日本におけるインプラント手術の歴史

 まだインプラント手術が発展途上の時代は、素材にセラミックなどを利用していましたが、骨への定着率が悪く評判が悪い治療法でした。
 日本で現代のインプラント手術方法が導入されたのは1983年です。東京医科歯科大学の小宮山氏がスウェーデン留学から本場の技術を持ち帰りました。東京医科歯科大学の次には日本歯科大学が続き、現在ではほとんどの歯科大学がオッセオインテグレーテッド・インプラントを導入しています。
 日本は欧米に比べて、インプラント治療に関しては教育が遅れたために、症例はまだ少ないです。インプラント治療を行っている歯科医もかなり少数派です。21世紀になり日本でも各大学でインプラント学科が設置され始め、いよいよ日本でもインプラント治療が普及していく段階になりました。

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インプラント手術の流れ

 インプラント手術の流れを一般的に多く行われている2回法の術式の場合で見てみましょう。

インプラント手術 2回法の一次手術の流れ

インプラント体を顎の骨に埋め込む約1時間の手術の流れを解説します。
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局所麻酔をします

インプラント体(人工歯根)を埋める箇所の歯肉を横方向に切開し
ます。

歯肉を開いて反転させ、歯槽骨を露出させます

ドリルで歯槽骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込むための穴をあけます

インプラント体を埋め込みます

インプラント体の頭の部分にカバーを装着します

切開した歯肉を閉じて縫合し、インプラント体を完全に覆います

抜糸は1~2週間後に抜糸を行います。抜糸のあとは、埋め込んだインプラント体と顎の骨の隙間が埋まり、完全に結合するのを待ちます。上顎は3ヶ月間・下顎は6ヶ月間かかります。

インプラント手術 2回法の二次手術の流れ

再び歯肉を切開し、埋め込んだインプラント体の頭に、上部構造(人工歯冠)の土台となるアバットメントという部品を取り付ける約1時間の手術の流れです。

局所麻酔をします

インプラント体を埋め込んだ場所の歯肉を切開します

アバットメントを装着します

アバットメントの周囲を縫合します

1~2週間後に抜糸をし、仮歯をつけて時間をかけます。
歯肉が落ち着いてきたら、口の型などをとって正確な仮歯を作り、それをもとに上部構造(人工歯冠)を作製します。出来上がった人工歯冠をかぶせたら、噛む相手の歯との咬み合わせを調整して完成になります。

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