インプラント手術の費用と成功率
歯のインプラント手術で費用と成功率は、手術を決断するかどうかの大きな判断材料です。
インプラント手術の費用
インプラント手術で歯1本の費用は30万円~40万円くらいが相場です。価格設定は歯科医の自由であることから、実際には10万円台~60万円台までとかなり落差があます。さらに、患者の状態によって他の治療で費用が発生することもあります。
インプラント手術の成功率
歯のインプラント手術は成功率の高い手術であることは間違いありません。
手術を受けた患者数は世界的に見ると1000万人を超えており成功率は99%以上となっています。そして、万が一失敗してとしても、それに対する対応手順もすでに確立されています。インプラントの素材であるチタンに対しアレルギー反応を起こした例も今のところ報告されていません。
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インプラント手術の費用と成功率は相関するか
インプラント手術の費用と成功率は相関関係があるのか考えてみます。インプラント歯科医の過当競争の問題が少なからず出てきています。特に関東の都市部では開業歯科医の過剰が前から問題になっていましたが、インプラント治療で積極的に業績をあげようと考える若い歯科医が増えてきたため、価格競争が激しくなっています。
虫歯患者の減少に設備投資の負担がのしかかり、経営破綻する歯医者があとを絶ちません。さらに長引く不況の影響は高額医療であるインプラント市場に大きくのしかかります。経営の悪化からサービスの質が劣化すると、厳格なルールにそって行われるべきインプラント医療でのトラブルも増えていくはずです。
競争激化からコストカットが悪い方面に出てしまう例
- CTやレントゲンで骨の厚さや神経の位置をきちんと確認しなかった
- 患者の骨量が足りないのに強引に手術を進めてしまった
- 衛生管理に手抜きなど問題があった
- 歯科助手に治療の一部を行わせていた
- 歯科医自身が体調不良なのに手術に臨んでしまった
- 安全性に問題がある安物素材をあえて利用した
インプラント手術の費用を構成する要因
健康保険適用外であるインプラント手術の費用は高額です。ただ、この高額な手術費も歯科医院・患者の状況によってさらに違いがでてきます。- 歯科医院がどのメーカーの素材を使っているか
- 歯科医院の診察方法(CTスキャン・レントゲン)
- 歯科医院の地域(都会は開業コストの高さが費用に加味される)
- 患者に虫歯や歯周病があれば事前に治療が必要になることも
- 患者の骨量が足りない場合の再生や移植治療
- 患者に対する麻酔の方法(局所麻酔・鎮静法)
多くの場合、歯科医院はインプラント素材や道具を歯科材料商から仕入れます。大手メーカーのインプラント素材を仕入れて、インプラント1本分手術をすれば、一回で20万円~30万円くらい歯科医が負担する費用として計上することになります。すると、例えば歯科医の利益分を5万円として上乗せして計算すると、患者さんに請求する額は25万円~35万円となります。ですので、インプラント治療の相場は20万円台前半なら安い部類に入ります。
手術費用が安いインプラント
時々インプラントを10万円台で手術している歯医者が広告を出していますが、あまりにも安すぎるのにはインプラント素材などに訳がありそうなので、なぜ安いのか直接歯科医に聞いてみたほうが良いでしょう。現に歯科医がアジア地域へ行って大手メーカーの模倣品やコピー品のインプラント素材を購入してくることもあるようです。粗悪品は安全性・耐久性・衛生面で問題がある場合いがあります。安すぎる場合は当然として、高い場合もで、インプラント素材のメーカーを教えてもらうことは重要です。インプラント手術の成功基準
- インプラント体と、その上部構造(人工歯)が、機能的にも審美的にも患者と歯科医師の両方が満足できるものであること
- インプラントが定着して動かないこと
- 使用開始して1年以降のインプラント体周囲の垂直的骨吸収0.2ミリ以下であること
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