インプラント手術の死亡事故

 インプラント手術で死亡事故が起きたケースを週刊朝日が特集を組んで報道しました。国内初の死亡事故です。気になる報道の内容をまとめてみました。

インプラント手術で国内初の死亡事故

 東京都中央区の歯科医院で、2007年5月、歯のインプラント治療で手術を受けた女性患者(70歳)が手術中の大量出血が原因で窒息死していたことがわかった。死亡した女性患者の遺族4人は歯科医院と院長を相手取り、1億9000万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
 今回事故の起きた歯科医院はホテルのように綺麗で、その様子をう友人にうれしそうに語っていたという。歯医者は、日本のインプラント治療の先駆者として知られ、実力も実績もナンバーワンの先生だった。彼女がその歯科医を知るきっかけとなったのが、週刊東洋経済の記事だった。
 「歯科治療の最高峰であるインプラント。これまでに手掛けたインプラントの埋め入れ本数は2万7389本は、日本はおろか、世界でもナンバーワンの臨床実績として、日々記録を更新している。分院にあるオペ室は完全クリーンルームの設備を持ち、、多いときは、2~3時間かけて、いっぺんに20本を埋め入れることもあるという。」
 この記事を読んで、この歯科医院でインプラント手術を受けることに決めたのだが、彼女は手術中に出血が止まらなくなり容体が急変。翌日に搬送先の病院で死亡した。
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インプラント手術の死亡事故が起きた原因

 司法解剖の結果、死因は顎の下や首のまわりに血液が充満し、気道圧迫による窒息死だった。インプラントのドリルが動脈を損傷し、出血していたにもかかわらず、インプラント体を埋め込んだという。
 報道によると歯医者は「自分は頚椎症のため、手のしびれや痙攣があったからこうなったのかもしれない」と体調不良だったことを語ったという。遺族が「手術は万全な健康状態で行うべきだった」とし、訴訟を起こすと、歯医者は「予測不能だった」と弁明し。遺族はその後の対応に誠意を感じられなかったとしている。

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