インプラント手術後の歯の寿命

インプラント手術後の歯の寿命は10年以上と考えて結構です。複数の調査機関が出している結果をまとめると、5年~20年となっています。
一番長く使われた例を挙げると、スウェーデンで35年、日本で20年です。
統計的にはインプラントが10年~15年後に使える状態を維持できている確率は90%~95%と言われています。
ただし、これはタバコを吸わずに、口内環境が良好で、定期検査やメンテナンスをきちんと行っている場合でのデータです。

インプラント手術後の歯の寿命を決める要因

  • 歯周病・周囲炎・・日々の患者の衛生管理努力と定期的な診察で対応。
  • 歯医者の腕・・綺麗に仕上がっていないと、咬み合わせで傾いた方向から負担がかかり歯周病の原因になります。手入れもしにくい場合もあります。また、骨が少ないのに無理してインプラントを埋め込む判断をすると、ここでも咬み合わせの問題が生じます。
  • 素材・・大手メーカーの正規品ならいいですが、アジアの模倣品で不純物が入った粗悪ものはひび割れの恐れも
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インプラント手術後の歯の寿命の話で強調されるメンテナンス

 インプラント手術後に歯の寿命を20年、30年と維持させるには患者のメンテナンス次第ということになっています。自然の歯と同じで、歯周病が悪化して歯根の周りの骨が溶ければ、インプラントも抜けてしまいます。
 歯科医がメンテナンスの重要性をなんども強調しますが、「インプラントの寿命を長くをもたせることができなかったら、それはあなたのせいです」となることを言いたいのです。
 インプラント患者には歯周病で歯が抜けてインプラントの治療を決める方が多いですが、歯周病を経験してるくらいですから、もともと歯の手入れには昔から問題があるタイプです。
 普通の歯の手入れもまともできなかった人間が、より手間がかかるインプラントの手入れ方法をきちんと実行するには、ある程度の決意が必要です。

インプラント手術後の歯の寿命を伸ばすために定期診断で咬み合わせを

 インプラント手術後の歯の寿命と咬み合わせは咬み合わせのバランスに問題があると、インプラントや周囲の骨に過剰な負担がかかり続けて、最後には割れたり、インプラントが抜ける原因にもなりかねません。
 また、咬み合わせが悪いと斜めからの圧力が加わる分、隙間が開きやすくなり歯周病になりやすい状態になってしまいます。
 咬み合わせの感覚が変わってきたら担当医にみてもらう必要があります。年数回の定期健診でも、口内の衛生状態の他、咬み合わせの検査を行っています。

素材から見たインプラント手術後の歯の寿命

 インプラント手術後の歯の寿命を素材の物理的な耐用年数で見た場合は、インプラント体のチタン自体には劣化は起こりません。ただ、歯の部分の素材がセラミックならば割れたりもしますし、プラスチックのようなものならすり減ったりもします。よって歯の部分(上部構造)は消耗品と考えても良いでしょう。人工歯の部分は簡単に交換可能ですが、もちろん費用がその都度かかってしまいます。

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